徴兵:芸能人の入隊「避けられないなら活用せよ」

徴兵:芸能人の入隊「避けられないなら活用せよ」

 徴兵による入隊・除隊が男性タレントの新たな「マーケティング方法」としてクローズアップされている。

 最もポピュラーなのは、除隊したばかりのタレントたちが芸能バラエティー番組に出演し、軍隊で経験したことをテーマにトークを展開し、一気に人気回復を狙うものだ。入隊前に「B級感」を売りに人気を呼んだタレントBoom(本名:イ・ミンホ)は、除隊直後に地上波やケーブルテレビチャンネルのトーク番組に次々と出演し、トークスキルをアピールしたことから芸能バラエティー番組の司会に抜てきされた。芸能プロダクション各社も除隊を控えた所属タレントたちについて、除隊後の出演予定作や活動計画の事前PRに力を入れている。芸能バラエティー番組制作会社の関係者は「除隊前のタレント側から番組制作スタッフに直接連絡してきて、出演交渉を行うこともある」という。(一方、)入隊を控えているタレントたちは、入隊することをPRの手段として積極的に活用する。ツイッターやファンサイトで入隊を告知するのはもちろん、訓練所入所当日に現場で入隊の様子を公開するため、訓練所近くにファンミーティング用のスペースを確保することもある。

 芸能バラエティー番組の制作スタッフから先に、除隊するタレントたちに声をかけるケースもある。8月にはある芸能バラエティー番組のプロデューサーがBoomの除隊式が行われるソウル市竜山区の国防広報院を訪れたほか、別の番組では俳優チョ・インソンの除隊式で出演を「懇願」するためプラカードを作った。あるプロデューサーは「トーク中心の番組はさまざまな話題が必要。現役兵を務め除隊したスターはイメージがいいだけでなく、話題を広げやすいためオファーに力を入れている」と語った。

 こうした現象について、ある芸能プロダクション代表は「タレント側からすれば、入隊を避けられないなら逆に楽しみ、積極的に活用した方がいいと判断しているようだ」と話す。

 しかし、視聴者の立場から言えば「除隊したタレントたちが番組で話す軍隊の話は、訓練所で掃除をしたとか、一緒に服務していたタレント仲間の裏話など、似たり寄ったりの話題で食傷気味」という声もある。

シム・ヒョンジョン記者
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