KARAのギュリ、超新星のソンジェの出演で話題となっている大阪松竹座10月公演ミュージカル『美女はつらいの』。10月8日からの初日に先駆けて、9月10日・11日に韓国の安東文化芸術の殿堂(慶尚北道安東市)にてトライアウト公演が行われた。
今回のトライアウト公演にはギュリとダブルキャストで主役を演じるパダと、ソンジェとトリプルキャストで相手役を勤めるイ・ジョンヒョク、オ・マンソクの組み合わせで上演された。この豪華な顔ぶれに、チケットはほぼ完売。あいにくの雨天にもかかわらず大勢の観客が来場し、トライアウトには参加できなかったギュリ、ソンジェも会場に駆けつけた。
今回の公演で、まず目を引いたのは、スタイリッシュな舞台デザイン。舞台セットの中に映像も活用し、独特の世界観を見せる。2008年の初演と比べ、相手役のハン・サンジュンをよりフィーチャーした形となり、それぞれの魅力をさらに引き出している。
そして主役カン・ハンビョルを演じたパダが素晴らしいパフォーマンスを見せた。韓国ミュージカル界屈指の歌姫といわれる歌とダンスの実力を存分に発揮、圧巻の存在感を示した。
また、サンジュンを演じた実力派俳優のイ・ジョンヒョクは久々のミュージカル出演とあって観客も大興奮、甘いマスクと貴重な歌声で魅了。さらにミュージカル界のスター、オ・マンソクは、さすがの見事な歌唱力と演技力でステージパフォーマンスを繰り広げ、観客は酔いしれた。
また、脇には韓国で大人気のコメディアン、キム・テギュンやミュージカル界の大御所、ヤン・ジュンモらが配され、笑いを織り交ぜつつも歌のシーンでは素晴らしい歌唱力を披露、韓国ミュージカルの奥深さを感じさせた。
カーテンコールには満員の観客が総立ちになり、さながらK-POPコンサートのような盛り上がりに。ギュリ、ソンジェも大きな拍手を送りながら、自らの日本公演への決意を新たにしているようだった。
大阪での公演に向けては、さらに演出・歌・ダンスにも改良が加えられるとのことで、ますます期待が高まる『美女はつらいの』は10月8日から11月6日まで大阪松竹座にて上演される。
ソウル=野崎友子通信員