「ここに来ると胸がスッとします。海風はさわやかだし、無数の光と海の風景が重なり合って本当に最高ですね」
仁川市内の月尾展望台を訪れた中国人女性、梁靖翠さん(28)はこう話した。京畿道安山市に住む会社員の梁さんは、退社時間が遅い。韓国に興味があり、いろいろな所に行ってみたいと思ってはいるが、週末や休暇以外の日に旅行に出掛けることなど考えたことがなかった。
ある日、中国人の友人、劉峰さん(38)が梁さんに「夜景を見に『旅』に出よう」と提案した。平日の夜でも気軽に行ける観光スポットがあるという。そこは、遊覧船やテーマパークで有名な仁川市の月尾島だ。
月尾島は、島の形が半月のしっぽ(先)のように曲がっていることから名付けられた。もともとは仁川駅から西に1キロほど離れていたが、1920年代初めに石の堤防が築かれ、陸続きとなった。
二人はすぐに月尾船着場へと向かった。船着場の向こうでは、赤い夕焼けが空を真っ赤に染めていた。
入場券を購入し、まずは観覧車に乗った。ゆっくりと観覧車が動き出すと、二人は「ワァーッ! 仁川の海が全部見えますね」と大興奮。ここからは、月尾島の中心街はもちろん仁川大橋、小月尾島、月尾展望台などが一望できる。
テーマパークを出ると、再び中心街へと足を運んだ。街には夜の散歩を楽しむ家族連れや恋人たちでいっぱいだった。家族連れは公園のいすに座わって語り合い、恋人たちはビーチで爆竹を鳴らしていた。
公園の遊歩道に沿って30分ほど歩いた二人は、月尾展望台に到着した。木々の間に見える展望台は鮮やかな光を放っていた。
間近で見た展望台はまるでピサの斜塔のよう。下の方が狭くなっており、サザエや宇宙船の形にも見える。
二人は展望台のらせん階段を上り、展望台の上を目指した。上へ行けば行くほど木に隠れて見えなかった仁川大橋と仁川港がはっきりと見えてきた。
展望台の一番上にたどり着くと、梁さんは「仁川が一望できますね。夜景が本当にきれいです。都会にこういう空間があるなんてステキ」と語った。隣にいた劉さんは「仁川には飛行機や船に乗るためよく来ていたけれども、こんな所があるなんてビックリ。時間があったらまた来たいですね」と言って笑みを浮かべた。
そして二人は月尾島の食堂に入り、ヘムルタン(海鮮鍋)を注文した。鍋に入ったさまざまな海の幸を見た二人は「本当に大きな貝がたくさん」「貝が大きいからか、かめばかむほどいい味が出ますね。本当においしい」と言って舌鼓を打った。