―ダンスの練習、方言の練習はどうされたんですか。
「2年前に出演が決まって、その時に習ったんですが、あまり役立ちませんでした(笑)。ダンスは踊れないので、現場では大変でした。方言は、あまり喋ってないんだけどなぁ」
―検事なのにコムタン作りの修行までして驚きましたが、今回コムタンを作る秘法など習得されましたか。
「秘法は探せなかったですね(笑)。個人的にコムタンはすごく好きです。僕は好き嫌いはないんですが、韓国人だからか暖かいご飯に熱いスープを飲んでこそ、しっかり食べた気がするんですね。韓国人には気力が落ちた時に食べる保養食の一つでもありますし、コムタンは韓国の情緒、親の心が入ってますよね」
―普段、料理はしますか。
「家ではする機会はないですが、旅行に行った時とか、機会があればします。子供のころは、友達同士で家で遊んでるときは僕が何でもしてあげるほうで、ラーメンも作ってあげて、食器も洗って…そんな役回りだったんです。で、今も焼肉店とかに行くと、自分が肉を焼いて食べるほうが落ち着くタイプなので、いつも自分で焼いてます」
―今回は検事を目指す役でしたが、ご自身は最初から俳優を目指していたのですか。
「映画を観るのが好きだったので漠然となれればいいなという考えは少しはあったんですが、学生時代は別の職業を考えてました。画家になりたかったし、教師にもなりたかったし、運動選手にもなりたかったです(笑)」
―シナリオ、キャラクターなど、作品を決めるときに最重要視するポイントは何でしょうか。
「ドラマの場合は、台本が完了してる段階で始まるわけではないので、やはりいい作家に出会うことが重要になります。やはりいい作家のシナリオだとストレスも少なく演技ができます。映画の場合は、基本的に台本が出来ているのでそれが決め手となります。また、キャラクターについては、典型的な検事、医者などには興味を感じないんですが、ハ・ドヤのように、どこか隙が見えるキャラクターに関心がありますね。弱く見えるけどその中に強いところがあるとか、人を愛せなさそうだが実は内面は情が深いとか、そういうキャラクターに興味がわきます」
不良高校生のハ・ドヤは、ある日、アナウンサー試験に向かうソ・ヘリムと出会い、その毅然とした様子に心惹かれる。一念発起、猛勉強の末に司法試験に合格し、10年後、ソウル地検の検事となったドヤ。一方、アナウンサーになったがラジオ番組の放送中に国家批判発言をして、放送局を解雇されたヘリム。ドヤは議員選に出る決意をしたヘリムを応援、さらに大物政治家の不正を暴こうとするが…。
韓国で最高視聴率30.3%を記録した『レディプレジデント~大物』が、このたび、韓国放送版24話に細かな描写を追加した30話<完全版>でDVD&ブルーレイディスクになった。『レディプレジデント~大物<完全版>』(http://www.cinemart.co.jp/lady-p)DVD1~3が発売中、4・5が順次発売、セルブルーレイBOX(全3BOX)も9月2日より順次発売。また、フジテレビ「韓流α」(関東ローカル)にて、9月5日より放送開始予定だ。
ソウル=野崎友子通信員
撮影:キム・ブンキ