インタビュー:サスペンスに挑戦するキム・ハヌル(上)

映画『ブラインド』のキム・ハヌル・インタビュー


 「ロマンチック・コメディーの伝説!」ことキム・ハヌルに対するチャン・グンソクの冗談めいた賛辞は、単純な言葉遊びではない。『同い年の家庭教師』『彼女を信じないでください』『青春漫画』『7級公務員』まで。彼女は甘いラブストーリーの一番頼もしい主人公だ。彼女の肩書きは「伝説」より「女王」が似合う。

 そんなキム・ハヌルが今回、これまでと少し違う挑戦をした。来月11日に公開される『ブラインド』(アン・サンフン監督)で、キム・ハヌルは殺人事件の目撃者を演じた。それも、漆黒のような闇の中で生きる視覚障害者だ。ロマンスはない。今回ロマンス・クイーンではなく、サスペンス・クイーンに挑戦する。甘くない挑戦、キム・ハヌルはワクワクした心地いい緊張感の中にいるようだった。

-今回、激戦の夏公開作の中心にいるが。

 「今まではそういう時期がなく、2月や春に公開する作品が多かった。夏公開の作品に出たことはほとんどなかったと思う。とてもさびしい(笑)。皆さんは一緒に力を出せる共演者がいらっしゃるが、私はさびしい(笑)。とにかく、ジャンルが違うので」


-初の本格サスペンス物だ。出演を決めたきっかけは。

 「サスペンスというジャンルは、徹底的に見ると思う。これまでかなり多くの作品からオファーを受けたが、『ブラインド』を選んだのはストーリーがとてもしっかりしていたから。ロマンチック・コメディーは笑って済ませられ、“何よ”とやり過ごせるが、スリラーは何か一つでもおろそかな部分が目についた瞬間、完成度を疑われる。どれほど緻密(ちみつ)なのか、どれくらいしっかりしているのかを見るが、今回の作品がそうだった」

 「最初の事件の目撃者が視覚障害者という設定がとても新鮮だった。果たして、その女性がどう事件に巻き込まれ、どう解決していくのか。私がその立場ならどうするか。物語がしっかりしていた」

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