「神は僕を作ったが、医者は少しばかり手直ししてくれた」。アイドルグループSS501のキム・ヒョンジュンが先月、テレビ番組で整形をカミングアウトしたときの発言だ。ある公開オーディション番組の収録では先日、審査員を務める中堅俳優が、志望者にまじめな顔で「整形が必要そうだが、その気はある?」と質問、編集でカットされた。いずれも、今や女性だけでなく男性タレントの間でも整形が一般化していることを物語っていると受け止められている。
実際、ある有名美容整形外科医は記者に「現在芸能活動をしている女性タレントの99%が整形手術を受けているとすれば、男性タレントは90%ぐらいになる」と語った。「しばらく姿が見えなかったタレントが活動を再開したとき、その前後をよく比べてみて」とも。「充電中」というタレントの十中八九は整形しているという。
男性タレントの整形手術で最も一般的なのは女性タレント同様、鼻を高くすることだという。もちろん、その「成果」はピンからキリまでさまざまだ。美容整形外科専門医の間では、既婚の男性韓流スターKさんが「二重まぶたも鼻の手術も過不足なくよくできている代表的なケース」に選ばれたという。一方、シチュエーション・コメディーでブレークした若手スターJさん、人気急上昇中の韓流スターCさんは「鼻を高くしすぎたため、手術前より変になった」という声が多いそうだ。歌手・タレントのHさんは、手術後に鼻がさらに曲がってしまい「闇(無許可)手術では」とのうわさが飛び交っている。
ある整形外科医は「アイドルグループからソロになったK君は、鼻を2回いじったと聞いている。最初はプロテーゼを入れたが失敗した。そこで先日、肋骨(ろっこつ)を利用した最新技術で2度目の手術をし、鼻を高くするのに成功したとみられる」と語った。この整形外科医によると、肋骨の移植方法はまだ普及していないが、シリコンに比べ硬いため、確実に思い通りの形を出せるというメリットがあるという。
また、別の韓流スターSさんは、髪が後退していくのが悩みだった。結局Sさんは、後頭部の頭皮から取った毛包を一つ一つ取り出し、寂しくなった生え際に植える方法で悩みを解消したという。
50代以上の男性タレントは、ほとんどが目の下のしわを取る下眼瞼(がんけん)手術や、まぶたのたるみを取る上眼瞼手術を受けるそうだ。「韓国演歌界の三天王」と呼ばれているHさん、Sさん、Tさんもこの手術を受けたという。だが、1970-80年代に「青春スター」と呼ばれた俳優Lさんは下眼瞼手術で失敗、本来の年齢よりも老けて見えるようになったとうわさになっている。
3、4カ所以上いじる「複合整形」を受けた人も。男性アイドルグループZE:A(ゼア)のグァンヒは整形を自分のトレードマークにしてバラエティー番組で活躍、「整形ドル(整形アイドル)」とまで呼ばれている。07年に整形していたことを公表したFly to the Sky のファニについて、複数の専門家は「鼻と二重まぶた、目頭切開手術を受けたようだ」と分析している。
テレビ界や芸能界では、男性タレントの間で巻き起こっている整形ブームを「韓国社会における容姿至上主義や、整形医学技術・放送技術の発達が合わさった産物」と見ている。特に、画面にタレントの顔がより鮮明に映る高画質テレビ時代が幕を開け、男性タレントは以前に比べ強く整形へのプレッシャーを感じるようになったのでは、と指摘する声もある。