韓国映画、年上女優&年下男優カップルが多いワケ


 韓国映画では最近、「年齢差カップル」が数多く生まれている。

 現実世界で「年上女性と年下男性のカップル」が増えているのを受けてか、映画でも「姉さん女房」ならぬ「姉さん女優」と「弟のような男優」が共演するケースが増えている。しかも、単なるパートナー関係ではなく、本格的なラブストーリーを繰り広げるケースが多い。



 まず、女優キム・ハヌル(33)は、これから公開される作品2本で「年下男」と共演している。8月封切り予定の『ブラインド』ではユ・スンホ(17、8月に満18歳)が、現在撮影中の『きみはペット』ではチャン・グンソク(23、8月に満24歳)が相手役だ。 1993年生まれのユ・スンホはキム・ハヌルより15歳も年下で、チャン・グンソクもキム・ハヌルより9歳年下だ。ユ・スンホとは殺人事件を共に追う「パートナー関係」だが、チャン・グンソクとはラブロマンスを繰り広げるということで注目を浴びている。10歳近く年下の男優とロマンチック・コメディーを撮る女優はまれだからだ。



 キム・ハヌルとチャン・グンソクの場合はストーリー上、「年上女&年下男」という年齢関係がはっきりと分かるが、そのほかの映画に登場するカップルは「年齢不詳」が多いのも興味深い。

 夏の大作映画として期待を集めている『クイック』のイ・ミンギ(26)&カン・イェウォン(31)は、パニック映画『TSUNAMI -ツナミ-』(2009年制作)ですでに一度、カップル役を演じている。『クイック』でも二人の間に恋愛感情が生まれるが、ストーリー上は年齢差について触れられていない。だが、実際にはイ・ミンギはカン・イェウォンより5歳も若い「弟分」だ。だが、立て続けにカップル役を演じているため「二人はお似合い」という声もよく聞かれる。



 イ・ミンギは映画デビュー作『浮気日和』で、芸能界の大先輩でトップ女優のキム・ヘス(40)とベッドシーンを撮影した。また、今年後半に公開される『不気味な恋愛』でも3歳年上のソン・イェジン(29)と恋仲になる役を演じるため、「年上女優専門男優」といえそうだ。ソン・イェジンはまた、昨年のMBCドラマ『個人の趣向』で、ストーリーでは年齢差について触れられないまま、イ・ミンホ(24)と「年齢不詳カップル」を演じ、年下男優が相手でも全く不自然さがない女優というイメージを確立した。



 このほかにも、今年後半に封切られる予定の『塵(ちり)も積もればロマンスになる』では、ハン・イェスル(29)とソン・ジュンギ(25)が共演する。この二人も、ストーリー上は「年齢不詳」、または同年代カップルとして登場する可能性が高い。映画界のある関係者は「年齢を隠した『年齢差カップル』が増えているのは、イ・ビョンホン、チョン・ウソン、ウォンビンなどトップ女優を相手役にできるトップ男優のほとんどが30代半ばから40代前半ばかりだから。人気女優とほぼ同じ年齢の男優たちは兵役などで出演できないため、20代のイケメン新鋭男優を相手役にキャスティングすることが多い」と説明している。

イ・イェウン記者
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