インタビュー:チ・チャンウク「プレッシャーは誰もが通る過程、乗り越えたい」(下)


―『笑ってトンヘ』が終わってすぐ『武士ペク・ドンス』の主演に抜てきされました。今度は月火ドラマでの主役ということで、意気込みは。

 「素直にすごくうれしいです。それだけ皆さんから注目されているということだと思うので、不安な部分、心理的な負担が大きいのも事実です。でも、先輩の俳優さん、スタッフの皆さんに支えられて、いい方向に進んでいると思います」

―トンへからドンスへの切り替えに、迷いはありませんでしたか。

「トンヘからドンスに移る間隔は短いかな、とはちょっとは思いました。そのせいでキャラクターが中途半端になってしまうのでは、という心配はあったんですが、いざドンスを始めてみると、ドンスへの愛情がどんどんわいてきて、トンへをから自然に抜けていくことができました。それだけ感情移入できるキャラだったともいえますね」



―アクションスクールにも通われたそうですが、アクション演技はどうですか。

「自信がある、というよりも、楽しんでいる、というのが正しいかもしれません。剣術は、自分が思っていたよりも難しいですね。子どものときから運動は好きで、テコンドーや合気道もやっていたし、体操もやってたんです。それで、タンブリングなどをやっている動画を監督さんにお見せしたところ、それをアクションシーンに組み入れていこうという話になりました。どんなアクションになるか、楽しみにしていてください(笑)」

―ライバルとなるユ・スンホさんとの呼吸はどうですか。ソウルでの制作発表では仲良く手をつないで登場されましたが。

「あれは、制作サイドから、『皆さんを驚かせるようなことをしたらどうか』と言われ、相談して二人で手をつないで出て行こうということにしたんです。仲はいいですが、誤解しないでくださいね(笑)」



―二人とも人見知りで、最初はぎこちない関係だったとか。

「二人とも人見知りタイプだったんです。でも、彼よりも僕がお兄さんなので、僕のほうから(親しくなる)きっかけを作らなければいけない!と電話番号を聞いて、メールを送ったんです。なんかぎこちなくて、変な感じでした(笑)。でも、おかげで今は親しくなりました」

―『笑ってトンへ』は、演技力が指摘されたりもしながら、大ヒットしましたが、今回の作品にプレッシャーはありますか。

「どんなドラマでもプレッシャーというのはあると思います。自分の中で、克服しなければならない、一つの過程だと思っています。まだ新人に近いので演技力が不足な点はあると思います。今回の作品でも、出演者の皆さんは素晴らしい実績をお持ちの先輩方ばかりですが、その先輩方も新人の時代があり、そのようなプレッシャーを乗り越えてきたからこそ、今のポジションにいらっしゃるわけで、僕もその過程だと思って、乗り越えていきたいと思います」



―『武士ペク・ドンス』でも体を見せるシーンがあるようですが、先ごろ雑誌で素晴らしい6パックスの腹筋を披露されましたね。いつごろから体をきたえているのでしょうか。

「普段から運動はしてるのですが、『Men’s Health』の表紙のオファーが来たので、むちゃくちゃ頑張って鍛えました。運動と食事制限と、水もあまり飲まないほどに頑張って、おかげで自分でも見ほれるような体になりました(笑)。でも、撮影が終わったとたん、いっぱい食べちゃって…今も割れてはいますが、ちょっとゆるい感じです(笑)。ドラマの撮影もあるので、これ以上はダメですね」

チ・チャンウクは気負いやおごりを感じさせないソフトな物腰の中に、芯はしっかり見える。ピュアでナチュラルな好青年というイメージはトンへにぴったりで、多くの視聴者に愛されたが、真価が問われるのはこれから。まだ原石に近いが、日々着実に磨かれている感があるだけに、その変化の工程を楽しみたい俳優だ。



東京=野崎友子通信員

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