インタビュー:キム・ボムス「12年来の恋人と別れた」


 「顔のない歌手」から、いつのまにかバラエティー番組『私たちの日曜日の夜』(MBC)の人気コーナー「私は歌手だ」でトップの人気を誇るようになった歌手キム・ボムス。しかし、インタビューでは意外な心の傷を告白した。

 12年間交際してきた初恋の女性と2年前に別れ、その女性が先日、ほかの男性と結婚したという。

 キム・ボムスが16日にリリースした7枚目のオリジナル・アルバム「SOLISTA(ソリスタ)」に収録されている「最後の恋」は、キム・ボムス自身の話だった。

 キム・ボムスはインタビューで「ご存じないと思いますが、僕は12年間交際した女性と2年前に別れました。少し前、彼女が結婚したという話を聞き、つらい日々を送っています。もう二度と恋はできなさそうです」と語った。

 そして「今回のアルバムのリード曲『最後の恋』は、説明するまでもなく僕のこと。初恋の人を忘れられない一人の男が、もしかしたら後でまた恋人ができるかもしれないのに、まるでこれが『最後の恋』であるかのように悲しんでいる歌」と説明した。

 歌詞は作詞家のユン・サラが書いたが、キム・ボムスの実話をそのまま描いたという。『最後の恋』プロモーションビデオのストーリーも、キム・ボムスの経験や想像を基に作られている。

 そのプロモーションビデオで演じたのもキム・ボムス。13年ぶりに自ら出演し、愛する人と別れた男の切なさを演じた。特に、恋人が結婚し、ウエディング・カーに乗って走り去る姿を見て絶叫するシーンが印象的だ。

 これについて、キム・ボムスは「自分は昔の恋人の結婚式場には行けませんでした。彼女が新郎と新たな出発をするのをこの目で見たらどんなに悲しいかと想像してみました。そうした経験と想像を表現したものです」と話している。

 キム・ボムスは、この歌を出すまで「彼女が傷付くのでは」という気持ちと、「自分の気持ちを表現するのがミュージシャン」という思いのはざまで葛藤(かっとう)してきた。

 「別れというものがそれで終わってしまえば良かったんだけれども、一つの歌になりました。歌を聴く人(昔の恋人)が傷つくのではないかと心配もかなりしました。だからと言って、自分の感情を表現しないものも、音楽をやっている人間としてはつらかったんです」

 最後に「おそらく、歌を聞いだけでも、僕が長い間交際してきた彼女は分かるはず。でも、聞いても悲しまないでほしい。幸せに暮らしているから。そして、これからもそうしてほしいです」と語った。

チョ・ウヨン記者
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