「フィギュアの女王」もバラエティー苦戦
約40%の世界選手権と「雲泥の差」
No1司会者クラスのギャラにSBSも困惑?
「フィギュアの女王」キム・ヨナが「屈辱」? キム・ヨナが初めて司会を務めるバラエティー番組で厳しい洗礼を浴びた。地上波3局が視聴率争いを繰り広げる日曜夕方のバラエティー枠で、数字が最も低いのだ。
5月29日夕方に放送されたSBS「キム・ヨナのKiss&Cry」(バラエティー番組『日曜日が好き』内の1コーナー)の視聴率は8.1%(TNmS調べ)だった。22日に放送された初回から2.4ポイントのダウンで、同時間帯に放送された地上波3局のバラエティー番組で最下位だ。MBC「わたしは歌手だ」(『わたしたちの日曜日の夜』内の1コーナー)が14%で1位、KBS第2「男の資格」(『ハッピーサンデー』内の1コーナー)は先週の6.6%から大幅に上げ9.2%だった。キム・ヨナが出場した世界選手権の視聴率が約40%だったのとは大きな違いだ。
日曜夕方のバラエティー枠でこれまで苦戦が続いていたことから、キム・ヨナを切り札に冠番組をスタートさせたSBSとしては散々な数字だ。SBSは「Kiss&Cry」1コーナーのために一山制作センター(京畿道高陽市)のスタジオを改装、特設アイスリンクを作った。1週間かけて作られた22メートル×15メートルのアイスリンクは、床の冷媒コイルで毎日適正な温度が保たれており、専門家らが1日1回氷の状態をチェックするという。SBS関係者は「アイスリンク設置業者が『Kiss&Cry』の企画意図に共感、通常の半額ほどの費用でリンクを設置してくれた。思ったより高い金額ではない」と話しているが、7-8週間使用するだけで撤去する「撮影セット」であることを考えれば、通常の番組に比べ多額の資金がかかっているとの見方もある。
キム・ヨナへの「出演料」も関心の的だ。放送関係者の間では「SBSはキム・ヨナを押さえるため、彼女がバラエティー界で素人なのにもかかわらず、『国民的人気司会者』ユ・ジェソクやカン・ホドンと同等、またはそれ以上のギャラを支払っているのでは」といううわさが広がっている。ユ・ジェソクやカン・ホドンは1回の出演で約1000万ウォン(約75万円)を手にしている。だが、SBS側は「CM出演1本で数億ウォン(1億ウォン=約750万円)を受け取っているキム・ヨナさんが、お金がほしくてこの番組に出演するだろうか。キム・ヨナさんは一般の方々の関心をフィギュアスケートに向けるため出演を承諾しただけで、高額のギャラでオファーを受けたといううわさはうそ」と話している。
「Kiss&Cry」が苦戦している理由について、専門家は「緊張感に欠ける展開が最大のネック」と指摘する。「フィギュアスケートというスポーツの種目自体、普及しているジャンルではない上、スター10人とスケーター10人が組んでスケートで対決するという設定自体、退屈になりがち」というのだ。特に、22日の初回では、IU(アイユー)ら一部出演者の誠意ない滑りがそのまま放送され非難を浴びた。また、29日には20分以上も前回放送分のハイライトが流れ、視聴者から抗議が相次いだ。
「Kiss&Cry」の演出を手掛けるナム・スンヨンSBSチーフプロデューサーは「オーディション番組は回が進むほど底力を発揮するもの。今後、スケーターたちのエピソードが放送されれば、視聴者の関心も上がると期待している」と話している。