レジャースポーツ天国、慶北・聞慶

 韓半島(朝鮮半島)の中心にそびえ立ち、白頭山(中国名・長白山)から、金剛山、雪岳山、智異山へと続く「白頭大幹」。中でも白小山を超え、智異山の山すそにある慶尚北道聞慶市は、主屹山や大耶山などの名山で有名だ。

 天恵の自然と名山が屏風のように広がる聞慶市。ここでは空を飛んだり、線路の上をバイクで走ったり、普段は経験することのできないレジャースポーツを楽しむことができる。最近、レジャースポーツの天国として観光客の間で人気を集めている聞慶市を訪ねてみた。



鳥のように空を飛ぶ! 聞慶滑空ランド

 聞慶邑古堯里の亶山(海抜956メートル)の800メートル地点にある聞慶滑空場。髪の毛が吹き飛ばされそうな強い風が吹いた瞬間、飛行の準備を整えたパラグライダーたちがパラシュートを広げ、山の下へと飛び降りていった。

 数歩走って勢いを付けると風に乗り、空高く飛んでいく様子が見える。滑空場から見たパラグライダーたちの姿は、まるで空中を自由に飛び回る鳥のように見えた。

 ここは主屹山、チュリョン山、布岩山、大美山、白華山という白頭大幹の名山に囲まれ、自然の景色はもちろん、パラグライディングに必要な上昇気流が起きやすい盆地の地形となっている。


 このような天恵の条件は、海外の有名な滑空場にも劣らぬほどで、海外からも多くのパラグライダーが訪れる。

 頂上で会ったルーマニア人のジョナサンさん(20)は「小さなアルプスを見ているような気分。ここの自然は本当に美しい。この1週間で2回しか飛ぶことができなかったけれど、非常に思い出に残る場所。チャンスがあればまた来年来たい」と語った。

 ここではパラグライディングを経験したことのない人たちのために、ベテラン教官と二人一組で体験できるプログラムもある。



ストレスを一発で吹き飛ばす、聞慶観光射撃場

 鎮南駅から約5キロ離れた場所にある「聞慶観光射撃場」。静かな山すそに「バン! バン!」という大きな銃声が響き渡る。

 射撃場に入ると、耳栓をした人たちが一方に向かって銃を向けている。間もなく、教官が信号を送ると、床からクレーと呼ばれるオレンジ色の素焼きの皿が飛び出し、前方に向かって飛んでいった。

 すると大きな銃声と共に、人々はそれぞれ手にした銃でその皿を撃ち始めた。銃弾が命中した皿はパーンという大きな音を立てて粉々に割れる。その様子を見た人たちは大きな歓声を上げ、大喜びした。


 クレー射撃を体験したイ・ヘウォンさん(23)は「実際に自分で撃ってみると、思ったより簡単で、それほど危険ではないことが分かった。女性でも十分に楽しむことができる。銃の音はかなり大きいが、お皿が割れるのを見ると、ストレスも吹き飛ぶ。本当に快感だ」と語った。

 ここではクレー射撃のほか、拳銃や空気銃もあり、14歳以上の一般人なら誰でも体験することができる。未経験者でも、射撃歴5年以上の教官が1対1で指導してくれるため、安心して参加できる。

 聞慶観光射撃場のイム・サンフン次長は「クレー射撃は誰でも簡単に体験することができる。散弾銃を使うため、射程圏の中に入りさえすれば、簡単に命中させることができる。季節を問わず、いつでもアウトドアで楽しむことのできるスポーツ」と説明した。



美しい自然の中で楽しむ聞慶レールバイク

 慶尚北道聞慶市麻城面にある鎮南駅。ガタンゴトンと大きな音を立てながら、線路の上を小さな車が通り過ぎる。近づいてみると、それは車ではなく、ペダルを踏みながら走るレールバイクだった。

 この線路は鉱山業が盛んだったおよそ20年前、石炭を運ぶ目的で使用されていた。しかし現在は観光資源として開発。2004年から運営されており、江原道の旌善郡より2カ月早くスタートした、韓国初のレールバイクだ。


 線路の横には聞慶市の東西を分ける穎江が静かに流れていて、川の流れに沿って眺める景色は最高だ。

 聞慶観光振興公団のアン・スンウさんは「美しい自然の景色の中でレールバイクに乗ると、心身ともに健康になる。今後は夜間も延長して運営する予定」と話した。

 聞慶市ではこのほか、山の中をワイヤーに乗って移動するジップラインや小型のスポーツカーで走るカート、険しい地形を走るATV、涼しさ満点の水上スポーツなども体験できる。



聞慶滑空ランドの案内

住所:慶尚北道聞慶市聞慶邑古堯里437-3番地

聞慶レールバイクの案内
住所:鎮南駅(聞慶市麻城面シンヒョン里126-1番地)

仏井駅(聞慶市仏井洞418番地)

聞慶観光射撃場の案内
住所:慶尚北道聞慶市仏井洞山10-1番地

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