映画『悪人』を演出した在日韓国人の李相日(リ・サンイル)監督。同映画の公開を控え、韓国の地を踏んだ。
2日午前、往十里CGV(ソウル市城東区)で行われた同映画のメディア試写会で、李監督は「原作を読んですごく感銘を受け、映画化を熱望した」と口を開いた。
同映画は、モントリオール国際映画祭で最優秀女優賞、日本アカデミー賞で5部門受賞など、評論家から称賛された作品。偶発的な殺人を犯した男性(妻夫木聡)と彼とともに逃走する女性(深津絵里)の物語を通じて、善と悪の意味を問う映画だ。
李監督は「妻夫木聡と深津絵里をはじめ、日本の豪華キャストが勢揃いした」とし、「俳優たちが印象的な演技を見せてくれた」と満足感を示した。
映画については「俳優全員、映画の哲学的テーマについて“極限まで行こう”という意志が強かった」とし、「簡単に理解できない役柄だったが、映画の隠れた意味を上手く表現してくれたと思う」と話した。
また、『母なる証明』のポン・ジュノ監督のファンとしても知られる李監督は「『母なる証明』を見て、とても感動した。尊敬していたが、今回の訪韓で会う機会があり、うれしかった」と笑った。
『悪人』は6月9日より公開される。