-審査員は挑戦者のアドバイザーや指導役も兼ねている。彼らの間に競争心はない?
「ある。それも、とても強い。こうなるとは思わなかった。アドバイザー制を実施しているため、自身が指導する挑戦者の中から1位になる人が出てほしい、という気持ちが非常に強い。初めは2分だけそうだったが、今は5分すべて露骨にそうした本音が出ている。ステージ上の演奏者やダンサーの位置まで事細かに干渉する。自分たちが指導している挑戦者にとって有利にしたいという気持ちからだ。制作サイドとしては残念だ」
-審査員の作曲家パン・シヒョク氏の毒舌が当初から論議を呼んでいる。制作サイドがそのようなキャラクターを要求したのか。
「そういうことは全くない。いずれにせよ、審査員のキャラクターが自然と定着して良かった。例えやソフトな表現を多用するキム・テウォン氏と、毒舌を吐くパン・シヒョク氏のコントラストはとてもいい。ただ、パン・シヒョク氏の毒舌は、実際が100だとしたら、わたしたちが80程度になるよう編集している。パン・シヒョク氏がある挑戦者に「やせろ」ときつく言い放ったことがあったが、これについてはご本人のほうからわたしたちに『編集でカットしてほしい』と言ってきた」
-挑戦者同士の「水面下の争い」もかなりのものでは?
「それが、意外にもお互いを気遣う雰囲気がある。長く一緒にいるから、情が深くなるのだろう」
-脱落者の中で一番惜しいと思ったのは?
「クォン・リセさんとノ・ジフンさんだ。この2人はその次のミッションで最高のポテンシャリティーを発揮できたはずなのに、直前で脱落してしまった」
-視聴率は高いが、社会的なブームとしては、昨年の『SUPER STAR Kシーズン2』に及ばないようだ。
「それは認める。うちの番組は40代以上の中高年が多く見る番組だからのようだ。観客席には10代が見当たらず、40-60代が40%以上だ。『SUPER STAR Kシーズン2』は完全に10-20代向けに作られていた。地上波と比べ審議の面で制約が少ないケーブルテレビチャンネルなので、刺激的な編集で話題作りをしていたことも理由だ」
-最初からチョー・ヨンピルさんを念頭に置いていた? 番組タイトルもそうだ。
「その通りだ。『偉大なる誕生』はチョー・ヨンピルさんのバンドの名前だ。チョー・ヨンピルさんの名声にあやかろうという気持ちがあった(笑)。最終回ではぜひ一度、スタジオに来ていただきたい。
これは『10年以内に第2のチョー・ヨンピルを輩出するのが目標』という番組なのだから」