ソウル梨泰院がおしゃれにリニューアル!

ギャラリー、ファッション、ミュージカル劇場が華やかにリニューアル
米軍や日本人観光客のショッピングタウンから、文化と流行の中心地へ


 ソウル市竜山区梨泰院洞は現在、リニューアルの真っ最中だ。

 これまで梨泰院は、米軍や日本人観光客がショッピングやナイトライフを楽しむために立ち寄る場所に過ぎなかったが、最近では文化と流行の中心地として注目を浴びている。梨泰院は昔からイスラム、アフリカ、アジアなど、さまざまな国や地域の文化が混ざり合うグローバルなエリアだ。

 地下鉄の梨泰院駅周辺に集まっている多文化ベルトは、漢南洞や経理団の通りに向かって分散している。緑莎坪駅から南山3号トンネルへと向かう「経理団通り」(途中に陸軍中央経理団のビルがある)には、多くのレストランが立ち並び、ソウル江北地域の「街路樹通り」と呼ばれるようになった。

 最近は美術館やギャラリーが続々と誕生し、高級なイメージを漂わせている。サムソン美術館「リウム」がランドマークとして定着すると、ピョ画廊やビカンギャラリー、リュ画廊、スペースクル、ギャラリーシックス、テークアウト・ドローイング、空間ハミルトンなどが相次いで登場した。

 これらの画廊には主に若い作家たちの作品が展示されており、「オールド」な梨泰院のイメージを若返らせるとして高い評価を得ている。韓国の代表的な市立美術館「リウム」や各種ギャラリーが集まり、「梨泰院がソウル市内の新たなアートマップを描く」という言葉まで聞かれるほどだ。

 昨年、漢江陳駅付近にコム・デ・ギャルソンがオープンしたことにより、近くの通りは「コムデ通り」というニックネームも付けられた。コム・デ・ギャルソンの地下にはギャラリーシックスが入り、複合文化空間を構成している。コム・デ・ギャルソンの前には、パリバゲット(大手ベーカリー・チェーン店)やレストラン「スパイス」があり、コムデ通りのおしゃれなイメージを高めている。

 梨泰院駅から普光洞の方向に位置するアンティーク家具通りは、ショッピングだけでなく、恋人たちの散歩道としても人気のスポットだ。かつてこの通りでは、米軍が帰国する際に売った家具が販売されていたが、最近は外国の映画で見たような高級感ある家具が増えたことにより、女性客が目立つようになった。荒っぽい雰囲気が漂っていた梨泰院が、高級なイメージに変化することに寄与したといえるだろう。

 ハミルトン・ホテルの向かい側、左手にある坂の上には、韓国で唯一のイスラム寺院を中心にしたイスラム通りがあり、その前にはアフリカ通りがある。インド、中国、カナダ、アラブなどの食材を取り扱う「フォーリン・フード・マート」、イスラム料理店「ドゥバイ・レストラン」、イスラムの伝統衣装を販売する「ステップ・イン」、イスラムの本を取り揃えた「イスラミック・ブック・センター」も好奇心をそそる。

 英国ロンドンから来たクリス・ブロクルスビーさん(31)は「梨泰院に来ると、まるで外国に来たような気分になる」と話した。

 ハミルトン・ホテルの裏側に位置する世界の飲食文化通りは、看板を見るだけでも楽しい。トロピカルな雰囲気のカクテルバー「バンガロー」、アメリカ風手作りハンバーガーのお店「スモーキーサロン」、メキシコ風バー「ロコ・ロカ」、ブルガリア料理店「ジェルレン」、米オレゴン州出身のシェフが営むパイのお店「タルティン」、伝統フランス料理レストラン「ル・サンテクス」、アメリカ風バー「ゲコス・ガーデン」、アイルランド風バー「スリーエリー・ポップ」など、世界のグルメを取り揃えたデパートのようだ。

 毛細血管のように広がる梨泰院の裏通りには、「ビストロ・コーナー」(ハンバーガー)、「ワンタン・ヌードル」(麺)、「ジャニー・ダンプリング」(ギョーザ)、「チリ・キング」(ハンバーガー)、「インターナショナル・ソックス」(靴下)など、珍しくて面白いショップが数多く立ち並ぶ。

 梨泰院は世界のさまざまな料理を楽しめるレストランにショッピング、美術、ファッションが加わり、ますますおしゃれにリニューアルしている。2015年に米軍基地が移転し、漢南洞にニュータウンが開発されるという新たな計画も、梨泰院の発展に拍車を掛けている。今年末にミュージカル専用劇場が完成すれば、梨泰院の文化の色がさらに変化するとして注目される。

イ・ウィジェ記者 , クァク・レガン記者 , 写真=イ・テギョン記者
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