インタビュー:キム・ミョンミン「どの作品も挑戦」(上)


 「コミカルでキュートな」キム・ミョンミンがやって来る。演技ではいつも厳しい雰囲気を漂わせていたキム・ミョンミンが、今回は愉快で明るい時代劇に挑戦し、観客に軽快な笑いをプレゼントする。

 朝鮮・正宗の時代(1776~1800)を舞台に、官僚たちの貢納をめぐる不正を暴く探偵の物語を描いた『朝鮮名探偵:トリカブトの秘密』がそれだ。同作品でキム・ミョンミンは、普段は三枚目だが、実は天才的な名探偵という役柄。オ・ダルス、ハン・ジミンと共演した。

 演技では常に緻密(ちみつ)な分析力を発揮するキム・ミョンミンだが、今回の作品でも正確な計算の下で、あらゆる演技に臨んだ。やや軽い役のため、「簡単に演じる」という落とし穴に陥らないためだった。

 キム・ミョンミンは「シナリオを繰り返し読んでいると、最初は分からなかった部分が少しずつ見えてくるようになる。全部読み終わるころには、想像していた人物を明確に描けるようになるのだが、今回の役はそういう面で、人物像が明確に浮かんできたため、楽しかった」と言ってほほ笑んだ。


 そんな風に誕生した「朝鮮名探偵」のキャラクター。「頭脳明晰(めいせき)ながらキュートな一面がある」印象を与えるために努力したという。撮影の間は完全に役になりきっていたため、実生活でも明るくなったという。

 撮影をしていた3カ月間、殺人的なスケジュールだったにもかかわらず、現場はコメディー映画らしく笑いに包まれていた。しかしキム・ミョンミンは、そんな朗らかな雰囲気の中で、緊張感が緩むことのないよう、常に緊張していた。

 キム・ミョンミンは「緊張感が緩んだ瞬間、弱点があらわになるもの。だから常に気を緩めないようにしている。撮影現場に行くときも、アドリブで演じることのないよう、常に変化を考慮して、柔軟性のある動きができるよう、いつも構えている」と語った。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース