インタビュー:ペク・ソンヒョン「演技は積み重ねていくもの」(下) 


-ここ1、2年で急激に大人っぽくなりましたが、子役からの過渡期で苦労したことはありますか。

 「人は死ぬまで成長の痛みを伴うものだと思っています。人は誰でも自然に成長し、年を重ねます。それは誰も変えられない。だから、姿も演技もその時どきで、できるだけのものが見せられればと思っています。演技も一気に開眼するものではなく、積み重ねていくものだと思っています」

-「子役出身」という肩書は、プラス、それともマイナスに思いますか。

 「これまでいろいろ悩みましたが、その都度、いい人に出会って克服することができました。自分は特に子役出身という肩書を考えたことはありません。いつの年でもただ演技者ペク・ソンヒョンがいるだけだと思っています」


-短編映画『シドニー・イン・ラブ』ではチェ・ジョンウォンさん、またMVではイ・ダヘさんとラブシーンを演じましたが、年上の女性とのラブシーンは難しくなかったですか。

 「同年代の女優さんのほうが、難しいです(笑)。先輩が、うまくリードしてくださるので、気楽にいい雰囲気ができました」

-チェ・ジョンウォンさんとはそのいい雰囲気のロケのせいで交際スキャンダルも出ましたね。

 「人生初スキャンダルでした(笑)。先輩たちとバスケしてたら、『お前こんなの出てるぞ』って教えてくれて、みんなで笑っちゃいました。すぐに(ロケだったという)事実がわかってちょっとつまらなかったです(笑)」


-今後やりたい役、作品というのはありますか。

 「こういう役をやりたい、というよりも、よい監督、脚本家の作品であることや、そのキャラクターにどんな背景、生きざまがあるのか、ということが決め手になります」

 ペク・ソンヒョンは現在、土曜午後10時15分から放送中のKBSドラマスペシャル連作シリーズ『ホワイト・クリスマス』で主演を務めている。エリート高校を舞台に、7人の学生たちに伝えられた「自殺手紙」をめぐり繰り広げられるスリラードラマだ。

 演技の仕事を辞めたい、と思ったことはあるか、と尋ねると「一度もないです」ときっぱり言い切った。今、22歳。その姿とともに、演技でも、人間としてもさまざまなことを吸収し、成長しているペク・ソンヒョン。

 しっかりした意思を持ちながらも、気負いはない。人為的でも作為的でもない、また急激でもないが自然で着実な日進月歩の進化を目指している。彼が、明日はどのくらい、どの方向に芽を伸ばすのか、日々楽しみに見守りたい。

東京=野崎友子通信員

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