インタビュー:ペク・ソンヒョン「子役時代からいつも演技に悩んでいた」(上)


 2011年1月、待望の公式来日を果たし、初のファンミーティングを行った俳優ペク・ソンヒョン。5歳で子役デビューし、人気子役として大活躍、そのキャリアは16年を数える。学業と両立させながら、コンスタントに演技活動を続け、今、「若手俳優のホープ」として大きな期待を寄せられている。

 ペク・ソンヒョンくんが『天国の階段』でクォン・サンウの子ども時代を演じた姿は、韓国ドラマファンの心に今でもしっかり刻まれているが、『アクシデントカップル』ではまったく違った魅力的な青年ペク・ソンヒョンとして、「あの人は誰?」と注目された。

 会ってみると、自然体でさわやかな、目がきらきらした好青年。子役からどうやってここまで来たのか、俳優としての決意をしたときについてなど、率直に話をしてくれた。


-子役として演技力も評価され、非常に順調で素晴らしいキャリアを築きましたが、苦労や悩みはありましたか。

 「いつも悩んでいました。演技は、真似をすることではなく、内面を表現すること。学校で勉強を習うように、監督や先輩方の話を聞いて、いろいろ模索していました」

-勉強もそうですが、友達ともっと遊びたい、と思いませんでしたか。

 「僕は学校が大好きでした。友達と過ごす時間も、ほかの子役の人たちより多かったのではないかと思います。自分は後悔するのはいやだし、勉強も、遊びも、もちろん演技も、すべてをあきらめたくはなかったんです」


-主役の子ども時代を多く演じたので、有名俳優・人気俳優さんの子役を演じたわけですが、プレッシャーや何か意識することはありましたか。

 「正直なところ、子役は成人役の俳優とは一緒に演技することがないので、あまり意識したことはないし、負担に思ったこともないです。お話もほとんどしたことがないですし(笑)。ただ、そのキャラクターの成長過程を描くという意味で大事な立場なので、監督や作家の方とどういう風に演じてキャラを作っていけばよいかをしっかり聞いて演じていました」

-大人になっても俳優を続けたい、と思ったのはいつですか。

 「映画『マラソン』をやった時です。その時、高1だったんですが、本当に素晴らしい作品で、チョ・スンウさんほか俳優の方々の演技や撮影全般を通じて、『俳優をやりたい』と確信しました」


-では、ご自身のターニングポイントは『マラソン』だったのですね。

 「ターニングポイントは今まで2つあると思っています。ひとつが『マラソン』、そしてもうひとつが『アクシデントカップル』です」

-『アクシデントカップル』のサンチョルはとても魅力的なキャラでしたが、この作品はどういった点でターニングポイントだったのでしょうか。

 「ファン・ジョンミンさんという尊敬する俳優と共演できたこと。そしてそこで俳優の楽しさを知ることができ、今の自分の活力の基になっています。キャスティングのとき、監督さんが、それまで僕を子役と思っていたのに、あるファッションブランドのモデルをやっている僕の姿を見て気に入ってくださって、呼ばれたのですが、ラッキーでした」



東京=野崎友子通信

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