3日にスタートしたKBS第2の月火ドラマ『ドリーム・ハイ』が、序盤から苦戦している。元祖・韓流スターのペ・ヨンジュンと、歌手でプロデューサーのパク・ジニョンが、ドラマ制作に共同で参入したが、ドラマの成功は容易ではない。第1話の視聴率は11.3%(TNmS〈旧TNSメディアコリア〉基準)で、同時間帯に放送されたSBSの『アテナ:戦争の女神』(15.1%)、MBCの『逆転の女王』(11.0%)と似たような数字にとどまり、期待に満たないレベルだった。
苦戦の原因は、どこかで見たような場面やキャラクターが、面白さを半減させている点だ。芸能人養成学校が舞台という韓国ドラマ史上初の設定だが、その「麒麟芸術高校」の新入生選抜オーディションのシーンは、陳腐なものだった。また、才能はあるが貧しい家庭育ちの生徒や、太っているが歌の実力がずば抜けている生徒が、後にスリムになってきれいに変身するというありふれた設定では、視聴者を引きつけることができなかった。人物がとりとめなく登場するのも、視聴者の集中力をそぐ原因との指摘もある。2PMのテギョン&ウヨン、miss Aのスジ、T-araのウンジョン、IU(アイユー)ら人気アイドル歌手の出演が、プラスではなくマイナスに作用したとも評価されている。
最大の問題は、やはり演技力だ。特に、ヒロインのヘミを演じるスジの、棒読み調のせりふやぎこちない演技が、ドラマの流れを断ち切っている。借金に追われる両親に捨てられ、行くあてもないがプライドだけは高い女子高生の役だが、演技があまりにぎこちない。ペクヒ役のウンジョンやジングク役のテギョンなど、ドラマ出演経験のあるキャストが、相対的に良い評価を受けているだけだ。
超豪華アイドルスターをキャスティングしたことが、視聴者が中高生などに限定されるという逆効果を生んだとの分析も出ている。『アテナ』や『逆転の女王』を視聴している20代や中高年層を引き付けるためには、演技の下手なアイドル俳優では限界があったというわけだ。KBSドラマ制作局のクァク・キウォン責任プロデューサーは「出演者たちは年齢が若いからか、スポンジが水を吸うように猛スピードで(演技を)習得している。撮影のたびに目に見えてよくなっているので、成長した姿に期待して欲しい」と話した。