1日中あれこれ食べたのに、まだお腹が空いているときがある。また、食後に気力がなくなり、頭が痛くなることもある。蓮華寺・寺料理研究院(ソウル市鍾路区)代表のウンア僧侶は、このような症状について「重い食事を取ったときに生じる現象」と話す。
「年を取るにつれ、濃い化粧やアクセサリーが大げさに見えてくるもの。重いだけで栄養素が十分でない食事もまた同じことだ。そのような食事は、いくら豊かでも栄養に欠けている。旬の食材で作った食事は、いくら簡素でも足りないものがない」
ウンア僧侶はこのほど『一食三菜の補薬食』(スジャクコルダ出版)を出版し、不必要なおかずを取り除いた手軽な食事の調理法を紹介している。
まず一番大切なのは、食事を口にする人の体調だ。風邪を引いたときには、必要な栄養素を補充し、気力が低下したときには、それを補う旬の食材で食事を作るというのが中核だ。このうち、自宅で手軽に作ることができる「補身(栄養食品などで体力を補うこと)」メニュー3種を紹介する。
■風邪にはコウタケのスープ
秋から冬にかけて、季節の変わり目には寒気がして、鼻水が出やすくなる。ビタミンは今のような時期に必要な栄養素だ。風邪を予防し、免疫力を高める効果がある。
ウンア僧侶はコウタケのスープとトウキ(セリ科の多年草)のキムチ、キキョウの根いためを勧めている。コウタケは気管支や喘息、風邪の治療に効果がある。乾燥コウタケと四角に切った大根、赤唐辛子で作った辛いスープは、風邪の予防に最適だ。ここに、ビタミンを豊富に含んだトウキで作ったキムチ、キキョウの根いためを加えれば、さらに効果がアップする。
■コウタケのスープ
乾燥コウタケ50グラム、大根5分の1本、昆布(3×4センチ)2枚、乾燥赤唐辛子1本、野菜だしのスープ、しょう油大さじ1杯、塩少々
-コウタケは水で戻してから千切りにし、大根は角切り、赤唐辛子は斜めに切る。
-鍋に野菜だしのスープを入れ、コウタケ、大根、昆布を入れて煮る。少し煮詰まったところでしょう油と塩、赤唐辛子を入れて最後に一煮立ちさせる)。
■頭痛には「シイタケがゆ」
ストレスによる頭痛には、香りの強くないメニューを中心にすると良い。優しい香りのシイタケがゆに、チャントク(小麦粉にコチュジャンや各種野菜を入れて焼いたもの)、菊のジョン、菊のお茶を添える。菊は昔から頭痛に効果がある薬草といわれている。
■シイタケがゆ
-シイタケ3個、コメ・水各1カップ
-コメは30分間水に浸し、シイタケは水で戻した後、水気を絞って薄くスライスする。
-鍋にコメとシイタケ、水を入れておかゆを作る。
■体がだるいときにはヒジキご飯
腸の機能が低下しているときは、海藻類の表面にあるネバネバした粘液を摂取すると良い。粘液が腸の運動を促進し、血管内の重金属を吸収し、排せつを促す。
■ヒジキご飯
-ヒジキ大さじ2杯、コメ・水各1カップ
-ヒジキは水で洗い、手で細かくほぐす。コメは十分に水に浸しておく。
-釜にコメとヒジキを入れ、炊き上げる。