涙のスエ、ユン・ジョンヒは主演女優賞3回目=青龍賞

涙のスエ、ユン・ジョンヒは主演女優賞3回目=青龍賞

主演男優賞にチョン・ジェヨン
最優秀作品賞に『義兄弟』


涙のスエ、ユン・ジョンヒは主演女優賞3回目=青龍賞


 2010年青龍映画賞の最高栄誉には、観客からも評論家からも高く評価された『義兄弟 SECRET REUNION』が輝いた。

 26日、国立劇場(ソウル市中区奨忠洞)でイ・ボムスとキム・ヘスの司会により幕を開けた第31回青龍映画賞授賞式では、チャン・フン監督の『義兄弟 SECRET REUNION』が最優秀作品賞を受賞した。『義兄弟 SECRET REUNION』は北朝鮮から捨てられた工作員(カン・ドンウォン)と、スパイを捕まえようとしていた元国家情報員(ソン・ガンホ)の確執や兄弟愛にも似た感情を感動的に描いたアクション映画だ。今年2月の公開後、540万人を上回る観客を動員した。この映画を制作したショーボックス・メディアプレックスのユ・ジョンフン代表は、「常に期待以上の映画を作り続けてくださるチャン・フン監督、いつも心強いソン・ガンホさん、活気を吹き込んだカン・ドンウォンさんに感謝します」とあいさつした。

 監督賞は『苔(こけ)』のカン・ウソク監督が手にした。カン監督は「出演者が受賞できず、監督が受賞してしまい恐縮しています。(自身の作品では)2000年代に入り、観客が比較的少ない映画だったけれど、次の映画は絶対に賞をもらえない(観客がたくさん入る)映画を作りますよ」と会場を笑わせた。ところが、監督賞の直後に発表された主演男優賞の受賞者はなんと『苔』のチョン・ジェヨンだった。40代から70代まで、カリスマ性あふれる悪役を演じたチョン・ジェヨンは「映画を撮っている間、(酒に)人間の肝臓がどれだけ耐えられるか教えてくれたカン監督に感謝します」とカン監督にやり返した後、「メーク室長さんのほうがわたしよりもっと苦労しました」とあいさつ、会場は笑いの渦に巻き込まれた。

 今年の青龍映画賞で最も感動的だったのは、主演女優賞発表の瞬間だった。青龍賞としては異例のユン・ジョンヒ(『詩』)とスエ(『深夜のFM』)のダブル受賞。スエは声を震わせ「(ユン・ジョンヒ)先生のように、いつまでもいつまでも愛されるよう頑張ります」と涙をこぼすと、ユン・ジョンヒは「映画はわたしの人生。本当にありがとうございました」とあいさつし、後輩たちから拍手喝采(かっさい)を浴びた。既に『石花村』(1972年)、『孝女沈清』(73年)で2回、青龍映画賞主演女優賞を受受賞しているユン・ジョンヒだが、今回の授賞で3回目の受賞を果たした。


 助演男優賞には『苔』のユ・ヘジン、助演女優賞には『下女』のユン・ヨジョンが選ばれた。故キム・ギヨン監督の『下女』3部作のうち、2番目の作品に当たる『火女』で71年の青龍映画賞主演女優賞と新人賞を受賞したユン・ヨジョンは、同じ作品をリメークしたイム・サンス監督の『下女』で、再び青龍賞と縁が深いことを証明した。

 新人監督賞は『私(わたし)のやくざみたいな恋人』のキム・グァンシク監督、『戦火の中へ』で印象的な俳優デビューを飾った人気グループBIGBANGのT.O.P(チェ・スンヒョン)が新人男優賞に選ばれた。『シラノ・エージェンシー』で大鐘賞と映画評論家協会新人賞を受賞しているイ・ミンジョンは、青龍賞でも新人女優賞に選ばれ、今年の新人王3冠に輝いた。イ・ミンジョンは「国に一大事があり、気持ちがとても重いのですが…頑張れ韓国」とあいさつ。例年に比べ粛々と行われた授賞式では、ほとんどの俳優が華やかな色ではなく、黒・モノトーン系のドレスやネクタイで出席、北朝鮮による延坪島砲撃や民間人への被害による社会の追悼ムードに同調する姿勢を見せていた。

▲脚本賞=キム・ヒョンソク(『シラノ・エージェンシー』)▲撮影賞=イ・モゲ(『悪魔を見た』)▲照明賞=オ・スンチョル(『悪魔を見た』)▲技術賞=パク・ジョンリュル(『おじさん』)▲音楽賞=Mowg(『悪魔を見た』)▲美術賞=イ・ハジュン(『下女』)▲韓国映画最多観客賞=『おじさん』(622万人)▲清浄園人気スター賞=ウォンビン、ソン・イェジン、T.O.P(チェ・スンヒョン)、チョ・ヨジョン▲清浄園短編映画賞=チョン・ドンラク(『コンニム』)

オ・スウン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース