インタビュー:ソフトになった俳優、カン・ドンウォン(下)


-コ・スと初めて共演した感想は?

 「以前、ソン・ガンホ先輩と『義兄弟 SECRET REUNION』に出演したときは、競争意識のようなものがあった。先輩と演技でぶつかって、うまくやりたいと願う若気の至りというか…(笑)。でも今回は、先輩ではあるけれど同年代の俳優という印象があったせいか、楽しく過ごしながら、一緒に作品を作っていこうという思いが強かった。コ・ス先輩は僕とは性格がかなり違うタイプだが、そのせいでむしろうまくいったと思う」

-表面的には特に表現をしないキャラクターのため、難しかったのではないか。今回、『超能力者』の中のチョインはどうだったか。

 「最初から少し自信があった。『義兄弟 SECRET REUNION』のとき、表現をしなくても演技ができるということを知ったため、楽に思い切り演技ができたという感じ(笑)」

-公開が目前に迫っているが、自信のほどは?

 「監督から先日電話がかかってきて、『自信があるから、自信たっぷりにインタビューに答えるように』と言われた。だから、『これまでも自信があったから、明日からはもっと誇らしげにしようと思う』と言った(笑)」

-『田禹治(チョン・ウチ)』『義兄弟 SECRET REUNION』のヒットにより、1年で1000万人を動員した俳優になったが。

 「うーん…1170万人と言ってほしい(笑)。結果に満足しているし、うれしい。でも、単なる『興行スコア』に大きな意味はないと思っている」



-カン・ドンウォンのような俳優を目指す後輩も多いようだが。

 「ただそう言っているだけだと思うけど…。僕のようになりたいのではなく、僕より立派な俳優にならなければ。僕の後輩なのだから、当然そうなるべき」

-韓国映画がもっと認められてほしいという話をしたそうだが、映画に対する責任感のようなものが生じたのか。

 「持っている力量に比べ評価が低く、そのような点を残念だと思っている。そのため、以前は『したくないことはしない』という考え方だったが、今では責任感も感じるようになり、映画の外的な部分も考えるようになった」

-興行力や演技力、すべての面でこれから全盛期を迎えようとしているのに、軍隊に入隊してしまうのは残念なことだ。

 「まだ全盛期という程では…。やっとスタート地点という程度。だから、軍隊に行ってからまたスタートすればいいと思っている(笑)」

 インタビューの最後に、俳優として、自分の計画通りに人生が描けているかと尋ねたところ、「描けている」という答えが返ってきた。

 几帳面で計画的かつ完ぺき主義的な性格が、ある瞬間崩れる可能性はあるかという質問には、「いつかはそうなると思うし、覚悟もできている。そのときは、もう一度積み上げていけばいいと思う」と言ってほほ笑んだ。

 今やっと転機を迎え、大型のマネジメントシステムや、自身のイメージを消耗するかもしれない誘惑にも負けず、自らの道を開拓してきたカン・ドンウォンが語ったように、10年後くらいには「怪物のような俳優」になるのではないか、という予感を抱かせるインタビューだった。

写真=クォン・ウク記者 , チャン・ソユン記者
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