―『善徳女王』をやって、仕事の幅が広がったのではないですか。
「自分は、また多くの俳優がそうだと思いますが、俳優の方から作品を選ぶ立場ではなく、作品に選ばれる立場だと思っています」
―『善徳女王』、そして最新作『戦友』と男らしい役が多いですが、ラブロマンスをやりたいというような思いはありますか。共演したい女優さんはいますか。
「最初は恋愛モノはいやだと思っていましたが、最近はやりたいと思います。なぜなら男ばかりだったから(笑)。やったら楽しそうかなと…(女優さんは)たくさんいるので(笑)…もしメロドラマができたら、これから、作品を通じていろいろな女優さんとお会いしたいです」
―ファンミーティングにゲストとしてもいらっしゃるトンマン役のイ・ヨウォンさんは、どうでしたか。
「イ・ヨウォンさんは見た目はかわいらしく、女らしいのですが、内面は男より男らしいんですよ。だから女性として見られませんでした。こんなことを言ったらマズイかなあ…(笑)。でも楽しく撮影できました」
―アルチョンにとってトンマンはどういう存在でしたか。愛はどうでしたか。
「(アルチョンは)女王に使える部下で、彼女とのラブラインは考えたこともないですね。むしろ、アルチョンはチョンミョンが好きだったのかなと思います」
―キム・ナムギルさんと仲良く新型インフルにかかりましたが、それについてのエピソードはありますか。
「ナムギルさんとは、仲はよかったですよ。でもあの時は、撮影現場で、ナムギルさんが車に乗っていて、『風邪気味で、病院で検査を受けてきた』と言ってたんですが、まさかインフルエンザってことはないだろう、とその時車でかなり長い時間話をしたんですね。そしたら、次の日にナムギルさんの検査結果が陽性だったとわかり、僕はその次の日に新型インフルエンザにかかっちゃいました(笑)」
―公式では今回が初来日ですが、これまでプライベートでは日本に何度も来られているそうですね。日本でお気に入りのものがあれば教えてください。
「幼い時から日本の音楽やドラマにたくさん接してきて、当時周りにはあまり日本文化が好きな人がいなかったんですが、自分は好感を持っていました。…サザンオールスターズの30周年コンサートには姉と一緒に行きましたし、スピッツのコンサートに行ったり…温泉が好きで、鎌倉も…。そして江ノ電。スラムダンクに出ていた場所が好きで、必ず行っています。かなうなら、そこに家を買いたいほど気に入っています(笑)」
イ・スンヒョはつぶらな瞳でソフトな顔立ち。体つきもモムチャンの多い韓国俳優の中ではきゃしゃといえるだろう。確かに、彼が勇壮な武人を演じられるのか、と思う。しかし、アルチョンは確かに魅力的だった。個性が強いオム・テウン、キム・ナムギルにはさまれてかえってその「あくのない個性」が際立った気がする。次回、ロマンスやコメディーなどのドラマに「選ばれ」ることを期待する。
イ・スンヒョほか、イ・ヨウォン、コ・ヒョンジョン、パク・イェジン、オム・テウン、キム・ナムギルら出演の『善徳女王』はノーカット完全版DVD-BOXⅠ~Ⅷ(発売元: フジテレビジョン・ポニーキャニオン)が発売中。
東京=野崎友子通信員