インタビュー:コン・ヒョジン「明るく外交的、前向きなところが似ている」(上)

 イタリアンレストランを舞台にしたドラマ『パスタ〜恋が出来るまで〜』に主演したコン・ヒョジンが、同ドラマのDVDが12月に発売になるにあたって来日し、都内ホテルにてインタビューに応じた。


―『パスタ〜恋が出来るまで〜』撮影現場の雰囲気はどうでしたか。

 「男性スタッフも多かったので、いたわってもらいました。イ・ソンギュンさん、アレックスさんは年上でしたし、いろいろ優しくしていただいたり、世話をしてくれたり、励まされたりして、お姫様のように過ごしていました(笑)」

―ドラマの内容と現場の雰囲気は対照的だったのですね。

 「今回の共演者の中では、私が俳優のキャリアが一番長かったので、やりやすかったという面もありましたし、とても楽しかったです。そして、演じた役柄の性格も良かったので、かわいがっていただけたのではないかと思います(笑)」


―男ばかりの厨房で働くユギョンの苦労が描かれていますが、女性で苦労した点はありましたか。

 「料理の世界では、包丁を使ったり、火を使ったりするので、女性は危険だといわれますが、ドラマの中でもそういう状況がありました。スタッフがたばこを吸っている時にガス栓が開いていて、慌ててガス栓を閉めるというようなこともありました。そういった危険と隣り合わせにあったものの、事故というのは一度もなくて、誰も指を切ったり、やけどをしたりもありませんでした。もちろん料理というのは、力仕事でもあり、体力的にもきついですし、危険も伴うかもしれませんが、女性でも十分にやっていける仕事ではないかと思いました」

―キッチンシーンが多かったので、そういう点でも大変だったのでは。普段お料理はされますか。

 「韓国料理はよく作ります。洋食はあまり作ったことはなかったので、撮影に入る前に1カ月近く練習しました。特にフライパンの握り方、スナップなどは、たくさんトレーニングをしました」


―ひたむきなキャラクターを演じていましたが、ヒョジンさん自身との似ている点、違う点は。

 「ユギョンもわたしもあまり女らしくおとなしい性格ではなくて、明るく外交的な面や何事も前向きにとらえるところが似ていると思います。違うところは、あそこまで男性たちに誤解を受けたり、いじめられ続けたら、わたしだったら、途中で耐えきれなくなって投げ出してしまったのではないでしょうか」

―ユギョンは、ヒョヌクに自分から告白していますが、ヒョジンさんは、好きな人に告白するタイプですか、待つタイプですか。

 「わたしは自分からは告白できないで(笑)。ドラマの中では、ユギョンが彼に告白したタイミングというのがきっかけになって、このドラマが多くの方々に愛されるようになりました。『わたし、どうしちゃったんだろう』という彼女のつたない告白が、多くの女性の共感が得られたようです」


―アレックス演じるキム・サンは、ユギョンを黙って見守っていましたが、そういうタイプの男性はどうですか。

 「20代半ばを過ぎると温かい頼もしい男性に惹かれてくると思いますが、でも女心をくすぐられるのは、何かしら悪い男なのではないかと思います。恋愛においては、タイミングが重要だと思うのですが、サンはいつもそのタイミングをはずしていましたよね(笑)」

―特にお気に入りのシーンはどこでしょうか。

 「かわいらしいシーンがたくさんありましたが、あまりシリアスになることなく、すべての状況がうまく展開していったドラマだったと思います。港に魚を探しに行くシーンでぐるぐる巻きにしたマフラーに顔をうずめるようなさりげないシーン、シェフとのキスシーンもすごく気に入っています」

東京=野崎友子通信員

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