個性的なトッポッキ店が集まる弘大エリア


 新鮮で奇抜なアイデアが光るおしゃれな街、弘益大学周辺エリア。この街ではトッポッキ(もちの唐辛子みそいため)さえも、ほかとは少し違う。昔ながらの懐かしい雰囲気の店から、現代的でおしゃれな店まで、さまざまなスタイルで個性をアピールしている店が立ち並ぶ。辛いトッポッキが食べたくなったら、手ごろな値段で一風変わった味を楽しむことができる、弘大前のトッポッキ店に足を運んでみよう。

 昔ながらの古いテレビやラジオ、旧書体で書かれたメニューなど、1970年代の韓国を思わせる「パククンネ(パク君の家という意味)即席トッポッキ」で、トッポッキと一緒にマッコリ(韓国の濁り酒)を味わいながら、しばし学生時代の気分に浸るのはいかがだろうか。トッポッキを注文するとき、従業員のことを「パク君!」と呼ぶのも、この店ならではの特徴だ。デザートには、昔ながらのアイスクリームがサービスで出される。

 「ワイフさん」は、トッポッキを現代風にアレンジした店。狭い空間をフルに活用し、2階は庭園になっている。おしゃれでキュートなインテリアで飾られた店内は、イタリアのカフェを思わせる。メニューも異国風なものが多い。新鮮なイガイをふんだんに使ったふんわりチーズトッポッキは、韓国料理に西洋の香りがバランス良くアレンジされた一品だ。

 弘大近くの駐車場通りにある「レッド・ホーリック」は、カフェの雰囲気が漂うキュートなインテリアが特徴で、美味しさにも定評がある。友達の家に遊びに来たような落ち着いた店内では、手ごろな値段でトッポッキを味わうことができる。オーナーのハン・ヨンジュさんは、「学生街のため、若い客が多い」と話す。

天ぷら、ゴマの葉、イイダコの組み合せが逸品


 「Barサク」は、サクサクとした食感の天ぷらでも有名。トッポッキのお店というより、天ぷら専門店に近いこの店は、からっと上げた天ぷらと、辛いトッポッキという抜群の組み合せが人気だ。普通のトッポッキ店では天ぷらは付け合せで出てくるが、この店では天ぷらがメーンで、トッポッキが付け合せ。韓国式ギョーザ、春雨巻きおでん、トウガラシ、のり巻き天ぷら、イカ団子、エビなどさまざまな具材の天ぷらがあり、しょう油やタルタルソースをつけて食べてもおいしいが、トッポッキのタレをつけて食べるとより格別だ。ビールやカクテルなど、アルコールの種類も豊富で、チャーハンなどのメニューもある。

 弘大麻浦生涯学習館の隣にある「昔のエゴマの葉トッポッキ」は、トッポッキにエゴマの葉をたっぷり入れ、さっぱりとした味わいが特徴。エゴマの葉がトッポッキの辛さを和らげている。また、シーチキンやカタクチイワシを使ったのり巻きも美味。口から火が出るほど辛いトッポッキとイイダコの組み合わせが逸品。

 「ミミネトッポッキ」では、一般のトッポッキのように汁を煮詰めたものではなく、たっぷりのスープにもちとおでんが入った「スープ・トッポッキ」を味わうことができる。スープはあっさりしている。ハリギリの芽やタラノ芽、シイタケ、イカなどを揚げた「ヘルシー天ぷら」も、この店ならではのメニューだ。

駐車場通りにある創業20年のトッポッキ店


 サンサンマダンの向かい側で、弘大駐車場通りの端にある「やくざトッポッキ」は、弘大エリアでは最も古いトッポッキのお店だ。駐車場通りで20年以上、トラックの屋台でトッポッキを売ってきた社長が昨年、このお店をオープンした。「ビッグのり巻き」「義理ラーメン」「裏切りうどん」など、メニューの名前がユニークだが、「無口で根気強く」トッポッキを売り続けてきた社長と従業員にちなんで、「やくざトッポッキ」という店名が付けられたという。

 「ジョーズ・トッポッキ」は駐車場通りで、やくざトッポッキと共に「2大トッポッキ店」と呼ばれている。トッポッキの赤色と強烈な辛さをイメージした店内は、鮮明な赤色を基調とした作りになっている。ナ・サンギュン社長は、「ピリッと辛いという意味で、“ジョーズ”という名前を付けた。辛いがやみつきになる…ということで、“麻薬トッポッキ”とも呼ばれている同店の15年にわたる人気の秘訣は、「美味しい辛さ」だという。赤い看板の前にできた行列を見ているだけで、食欲がそそられる。

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