軍服脱ぎ舞台で復帰するチョ・スンウ

「30代で演じる『ジキル』は以前と違うはず」


 「僕の背中を世の中の外へ、あるいは中へと押してくれた作品とでも言いましょうか『ジキル&ハイド』はチャレンジする気持ちをくれました。人生に何回もないチャンスを与えてくれた特別なミュージカルです」

 兵役を済ませ、ミュージカル『ジキル&ハイド』(11月30日からソウル・シャルロッテシアター)で芸能界に復帰する俳優チョ・スンウ(30)。25日、ソウル・蚕室のロッテホテルワールドで記者会見に臨み、「十日前の(兵役期間中)最後の休暇からけいこに参加した。30代で演じる『ジキル』は違うはず」と言った。ソウル警察庁所属の「ホルラギ(笛)演劇団」で服務し、二日前に除隊したばかり。「楽しく、時につらい生活だったが、時間は矢のように過ぎ去った」としながらも、「まだ実感がわかないので、時々『また軍隊に入らなければ』という気になる」と語った。

 『ジキル&ハイド』は人間の善と悪の人格に分ける研究をし、『神を冒涜(ぼうとく)した』と批判にさらされるジキル博士の物語だ。ジキル博士とハイド氏役を演じるチョ・スンウは2004年の初演で完ぺきといってもいい演技を見せ、一気にスターダムにのし上がった。興行はヒット、ジキル博士の歌『時が来た(This is the Moment)』も有名になり、「チョ・ジキル(チョ・スンウのジキル)」というニックネームまで付いた。

 だが、チョ・スンウ自身は「2004年の初演前にこのミュージカルのCDを聞いたが、わたしの声量では到底だめだと思い、2度断った。目をつぶり、気が変になった振りをして演じた作品」と話す。そして、「今回はジキル博士とハイド氏という二つの役を切り離さず、ハイド氏はジキル博士の別の内面という解釈でアプローチしてみたい」とした。

 ホルラギ演劇団では音響効果を担当した。「舞台『にわとりを鳳凰(ほうおう)だといって売ったキム・ソンダル』を見てお年寄りが喜んでいる様子や、僕のそばから離れようとしない4歳の子どもを見て、やりがいを感じた」。兵役中につらかったことを聞くと、「女性アイドルグループのSecret(シークレット)が活動を休止し、『マジック』という曲がもう聞けないと思った時」と、ユーモアを交え答えた。

 最後に「除隊したら一番したいと思っていたのは何?」と聞くと、「恋です。早朝礼拝も行きたいです。朝型人間になったので、できると思います。今日メークをしに行ったら、隣にキム・テヒさんが座っていたので『ジキル&ハイド』にご招待しました」と笑った。

朴敦圭(パク・トンギュ)記者
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