パク・シネにとって初めて経験する大人の女の演技であり、実際の年齢より年上の役を演じるのも初めてだった。もちろん、現場でも1番年下だった。
劇中、大学の先輩として登場するビョンフン役のオム・テウンとは16歳、チョルビン役のパク・チョルミンとは計算するのも難しいほどの年齢差。「チョルミン先輩の娘さんとは3歳しか年が違わなかった」と遠回しに話す。しかし、その厳しい時間を乗り越えたせいか、女優として一回り成長したのを感じる。
パク・シネは「20歳になったら変わらなければならない、という漠然とした希望があった。やり過ぎても足りなくてもいけないと思っていたところに、ミニョン役はぴったりな役だった」と話す。
恋愛を題材にした作品なだけに、20歳の女性、パク・シネの実際の恋についても知りたくなった。パク・シネは「恋愛をしたことがないといえばうそになります。経験豊富ではないけれど…」と恥ずかしそうに告白した。
「作戦要員を演じながら感じたことは、何でも目で話すことができるということ。目で訴えることが1番大切。でも、3秒以上見つめるのは禁物」
パク・シネは「可能性の多い年齢だ」という言葉に、「新しい自分を発見するのが楽しい。チャン・ジン監督、パク・ヒスン先輩ともまた是非一緒に作品を撮りたいと思った。『知り合いの女』のイ・ナヨン先輩のような、とぼけたキャラクターが好き」と言って、楽しそうに目をクリクリさせた。
しかし、急がないつもりだという。「一歩一歩ゆっくり、年齢を重ねながら変わっていきたい」と、女優としての人生設計を立てている姿から、『シラノ・エージェンシー』の作戦要員ミニョンの姿が見えるような気がした。