インタビュー:ソン・スンホン「成長した姿を見てほしい」(上)


 ソン・スンホンが映画『男たちの挽歌』を引っさげ、『宿命』から2年ぶりにスクリーンに戻ってきた。

 ドラマ『秋の童話』で韓流スターの仲間入りをしたソン・スンホンだが、映画ではまだ大きな成果を得られていない。『ホワイト・クリスマス 恋しくて、逢いたくて』『あいつはカッコよかった』などの作品はもちろん、除隊後クォン・サンウと共演した『宿命』も興行には失敗した。

 これまで映画ではヒット作がなかったソン・スンホンだが、新たな挑戦を試みた映画『男たちの挽歌』でよい結果を得られるかに注目が集まっている。

-『男たちの挽歌』にはどうして出演することになったのか。

 「2009年4月ごろ、『男たちの挽歌』のシナリオを書いていたソン・ヘソン監督から、一緒にやってみないかと言われ、ずっと待っていた。ソン監督とは、初めて出演した映画『 ホワイト・クリスマス 恋しくて、逢いたくて』で知り合ったが、監督にとってもあの映画は最初の作品だった。10年後に再会したのだから、僕もあの当時のソン・スンホンではなく、監督もあの当時のソン・ヘソンではないはず。成長した姿を皆さんに見てもらいたくて、また一緒にやることにした」

-今年は男の世界を描いた作品が多いが、既存の作品に比べ優れている点があるとすれば、それは何か。また、女性の観客にはどのようにアピールすればいいと思うか。

 「それぞれのキャラクターが生きているところ。監督も、それぞれのキャラクターについて悩んだと聞いている。その甲斐あって、それぞれの役が抱える痛みや傷がうまく表現されていると思う。女性客の反応については、僕もよく分からない。男同士の義理、命までかける結びつきといった感情を、女性たちがどのように感じるのか、僕も知りたい」

-記憶に残るシーンは?

 「映画の中でヨンチュンという人物が、3年という月日を経て、裏の世界に染まって登場するシーンがある。監督から『誰もが3年ぶりのヨンチュンの姿を見て涙が出るように。表情をもっと曇らせてほしい』と言われた。そのため、6年前にやめたたばこをまた吸うことになってしまった。そのときはうらめしく思い、監督に文句を言ったこともあったが、完成した作品を見て、監督がどうしてそのように指示したのか分かるような気がした」

-ソン・ヘソン監督とは10年ぶりの再会ということになるが、ソン・スンホン自身はこの10年でどのように変わったと思うか。

 「30代になってから、『デビュー後、20代をどのように過ごしてきたのか』と振り返ることが多くなった。多くの人たちが、『秋の童話』や『夏の香り』の優しい印象を記憶しているが、実際の僕の姿とはかなり違うし、これからは僕自身が演じてみたい役を選ぼうと思う。でも、次の作品は現実と少し妥協して、ロマンチックなラブコメディーにした。『マイ・プリンセス』というドラマで、相手役はキム・テヒさん。10月半ばから撮影に入るだろう」

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