カン・ドンウォン『義兄弟 SECRET REUNION』のジャパン・プレミアで訪日、会見


 『義兄弟 SECRET REUNION』にソン・ガンホとともに主演した俳優カン・ドンウォンが、10月30日公開の同映画のジャパン・プレミアのために訪日し、13日、都内で記者会見を行った。
 カン・ドンウォンは、この作品に出演を決めた理由を「映画『田禹治』の撮影中だったが、シナリオをもらって、とても完成度が高いと思ったし、韓国映画界の新人監督として脚光を浴びていたチャン・フン監督の作品でもあり、やる方向で気持ちは傾いていたが、監督と会い、酒を飲みながら話をした。とても信頼できる監督であるという印象を抱いたが、その時は話を聞くだけで、後でよく考えようと思っていたのだが、監督から『僕を信じて一緒にやらないか?』と言われ、『ハイ、やります』と即答してしまった」と明かした。
 共演したソン・ガンホについては「ソン・ガンホ先輩とは今でも連絡を取り合い、たまに酒を飲みに行く。仕事のことで、悩んだり、煮詰まったりしている時は、とても良いアドバイスをしてくれる。撮影中は忙しかったので、それほどたくさん酒を飲めるわけではなかったが、いつも楽しい、酒の場を持つことができた。演技の話もしたが、プライベートの話をすることが多く、子どものころの話をしたり、胸中を打ち明けられるような良い先輩と出会えた」と語った。


 最近男性との共演の作品が多いことに関しては、「たまたま気に入った作品が、女優とではなく、男優とやることが多かった。個人的にラブロマンスのジャンルには惹かれないタイプなので、そのような作品が続いたんだと思う。韓国でもロマンスものより男性主人公がマーケット的にも魅力的で、需要があるからかもしれない」とした。
 ダンスシーンが印象的だが、好きなシーンは、との問いには「(ダンスシーンが)自分も好きなシーンで、見どころのシーンなのだが、ソン・ガンホさんと心を通い合わせる重要なシーンであり、映画のクライマックスでもある。最も記憶に残るシーン」と語った。
 また、役作りとしてやったことは、との質問に「撮影に入る前に、実際の脱北者二人に会ったが役作りにプラスになったかは疑問を持っている。アイディアを得られればいいという考え方もあるが、その人のイメージが脳裏に焼き付いて想像力をさまたげる要因にもなるという二つの面が考えられると思った」とも。
 そして「南北問題に関しては、日本の方には、純粋に映画としてだけで観てもらいたい。政治的な色が強い映画ではなく、二人の男が友情を築き、分かち合うという映画」と説明した。


『義兄弟 SECRET REUNION』(www.gikyodai.com)は国家情報院のイ・ハンギュ(ソン・ガンホ)と北朝鮮工作員のソン・ジウォン(カン・ドンウォン)が、北と南、それぞれの国家に翻弄された二人の男の葛藤を描く作品。10月30日、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国ロードショー公開。

東京=野崎友子通信員

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