Mnet出演「4億ウォンブランド女」はホント?

国会でも話題に、国税庁「違法贈与を調査」
政府「資産家ではなく主婦」
テレビ局「『放送内容はすべて事実』と言われた」

 7日にケーブルテレビチャンネル「Mnet」の番組に出演し、「親がくれた小遣いで数億ウォン(1億ウォン=約720万円)のブランド品や最高級外車を購入した」と話し物議を醸した、いわゆる「4億ウォン(約2900万円)ブランド女」の女性(24)について、真偽をめぐる攻防が繰り広げられている。

 「この女性は親から違法贈与を受けたのではないか」との疑惑が持ち上がっていることについて、関係当局は10日、「この女性には実際に番組で紹介されたほどの財力はないようだ。放送内容が誇張された疑いがある」と語った。これに対しMnet側は、「10日夜、日本にいる女性と電話で話したところ、『放送内容はわたしの日常をそのまま紹介したもの』とのことだった。誇張・でっち上げは全くなかった」と話している。

 また、関係当局は「この女性は未婚ではなく夫がいる。両親も夫も高額不動産などを所有する資産家ではないことが調査で分かった」としている。女性がソウル市江南区に住んでいるのは間違いないが、「40坪(約132平方メートル)以下の連立住宅(マンションより低層・規模が小さい集合住宅)で暮らしており、総合不動産税の課税対象でもない」とのことだ。また、女性の両親は借家暮らしで、女性の夫は専門職の資格を持つ会社員といわれている。

 この情報についても、女性が出演した番組『テント・イン・ザ・シティー』のミン・ジョンシク・プロデューサーは、「女性は電話で『わたしに夫はいない。わたしの暮らしを番組でありのままに伝えただけ』と語った」として反発している。

 女性はこの番組で「無職だが、身に付けている物だけで4億ウォン、ネックレスは2億ウォン(約1400万円)、車は3億ウォン(約2200万円)」と、豪華な暮らしぶりを公開していた。

 放送直後、視聴者から国税庁のホームページなどに「仕事もしていないのに、なぜあんなに高いブランド品が買えるのか」「違法贈与を受けたのではないか、調査すべき」と訴える書き込みが寄せられた。

 すると、女性は自身のミニホームページに「騒ぐなら騒げ、わたしはあす、(東京の最高級地にある複合施設)六本木ヒルズに行って、遊んでくるから」と書き込んだ。制作者側は「女性は現在、日本に滞在しており、『13日に韓国に戻る予定』と話した」としている。

 「4億ウォンブランド女」は国会でも取り上げられた。この日、国会企画財政委員会の全体会議で、民主党イ・ヨンソプ議員が「『ブランド女』騒動は、経済的に苦しい人々に喪失感やはく奪感を与える。課税する考えはあるのか」と問いただすと、イ・ヒョンドン国税庁長は「事実確認を行った上で、(違法)贈与などが確認されれば、厳正に調査し対処する方針だ」と述べた。

 現行の税法では、子孫に対する贈与税の非課税限度を10年間合算し、20歳以上の場合は3000万ウォン(約220万円)、未成年者は1500万ウォン(約110万円)と規定している。女性が実際に数億ウォンの小遣いをもらったとすれば、贈与税を納めなければならない。関係当局は、「(女性に対する違法贈与の有無をチェックした結果)現時点では贈与税の脱税に関し、税務調査が必要かどうかすら疑問」と話している。

李陳錫(イ・ジンソク)記者 , 崔承賢(チェ・スンヒョン)記者
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