漢江沿いの「歩きたい道」ベスト3(上)

 ここ数年間で見違えるように変化した漢江。川辺には無機質なコンクリートではなく、真っ青な芝生と整備されたサイクリングコースが果てしなく続く。緑豊かに生い茂った草むらから聞こえてくる昆虫たちのオーケストラは、散策路を歩く人たちの耳に優しくこだまする。ソウル市が選んだ「漢江沿いの歩きたい道」3コースを散歩すると、これまで気づかなかった、宝石のような美しい景色に出会えるはずだ。



■望遠・城山大橋-麻浦大橋5.6キロ

 ソウル地下鉄6号線の麻浦区庁駅7番出口を出ると、右側に小さな弘済川が流れている。この川に沿って1キロほど歩くと、悠々と流れる漢江が見えてくる。弘済川と漢江がぶつかる地点には、蘭芝漢江公園がある。ここには家族キャンプ場もあり、都心でバーベキューパーティーを楽しむこともできる。

 望遠漢江公園の屋外プールを通り過ぎ、城山大橋から麻浦大橋の方向に歩いていくと、目の前に雄大な漢江の風景が広がる。望遠公園で自転車をレンタル(1時間3000ウォン=約220円)し、漢江沿いでサイクリングを楽しんだ後、麻浦大橋の南端で返却することも可能だ。きれいに整備されたサイクリングコースと散策路の横では、早咲きのコスコスが風になびいて揺れている。この日、サイクリングに来ていたハン・ギジュさん(44)は、「ほかにはない見事な散策路で、貴重な運動コース」と話した。

 涼しい川の風を受けながら、橋脚の拡張工事が行われている楊花大橋と堂山鉄橋を通り過ぎると、左側に木の絶壁がある。蚕の頭の形に似ていることから、「蚕頭峰」と名付けられた峰だ。ただし、丙寅年(1866年)のカトリック迫害のときに多くの人々が斬首されたということから、「裁頭山」とも呼ばれる。現在、補修・補強工事が行われているこの峰の天辺には、殉教者記念館がある。ハングルで書かれた聖書や故・金寿煥(キム・スファン)枢機卿の叙任勅書など、カトリック関連の歴史資料が多く展示されている。

 殉教者記念館の隣には、楊花津外国人墓地がある。楊花津は漢江の渡し場の一つで、ソウルから陽川を過ぎ、江華に向かう交通の要地だった。現在は当時の面影はなく、船上レストランがあるだけだ。

 漢江を見下ろすひっそりした場所にある外国人墓地には、ハルバート・カンベル宣教師らのお墓がある。楊花津を背に、再び麻浦方向に歩いていくと、草が生い茂る散策路に出る。

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