仁川シティーツアーで行く乙旺里海水浴場

 ワクワクした気分を旅行バッグに詰め込み、バスターミナルでバスを待った思い出があるという人は多いはず。バスの旅はロマンがあって、便利な点も多い。

 特に、車がなくて普段はなかなか海へ行けないという人たちにお勧めなのが、バスの旅だ。「仁川シティーツアー(仁川国際空港コース)」を利用し、乙旺里海水浴場まで足を伸ばしてみてはいかがだろうか。

 さあ、「仁川シティーツアーバス」に乗って、乙旺里の海へ出掛けてみよう。


 仁川国際空港コースは、きれいに整備された松島新都市からスタートする。未来体験空間「トゥモローシティー」を午前11時に出発する始発バスに乗った。仁川地下鉄の仁川大入り口駅4番出口を出ると、ツアーバス乗り場がある。車窓から見える新都市の高層ビルは、空とぶつかりそうなくらい高い。バスは松島新都市の高級ホテルを回り、2009年10月に開通した仁川大橋を通過して目的地にたどり着く。

 仁川大橋を渡る際、車窓からは広大な海と仁川港の雄大な景色を眺めることができる。松島新都市と永宗島を結ぶ仁川大橋は全長18.38キロで、韓国では最も長い橋だ。バスの運転手によると、斜張橋としては世界5位を誇るという。


 仁川大橋を渡り、仁川国際空港を通り過ぎると姿を現す松林の間から、西海(黄海)と海岸が見えると、ようやく乙旺里海水浴場に到着した。ここでは、昼寝をする男性や、華やかなビキニ姿の若い女性たちをはじめ、子どもたちと波打ち際で遊ぶ家族連れなど、多くの人が楽しいひとときを過ごしていた。

 竜游島の西南にある乙旺里海水浴場は、緩やかな傾斜と砂浜が魅力で、家族連れで海水浴を楽しむことができる、天恵の条件を兼ね備えた行楽地だ。三日月のような半円を描く砂浜が有名な乙旺里海水浴場は、砂浜の端にある松と奇妙な形をした岩が一体となった、見事な景色が自慢でもある。

 この日、乙旺里海水浴場を訪れたウォン・ドンウクさん(27)は、「乙旺里海水浴場は都心から近いだけでなく、国内有数の海水浴場に負けないほど景色が美しく、便宜施設も整っているため、よく遊びに来る」と話す。また、キム・ユビンさん(21)は、「海水浴だけでなく、海産物を使った料理も美味しく、日帰り旅行にはぴったり」と語った。


 乙旺里の海へは、10年前までは船に乗らないと行けなかったが、2000年に永宗大橋が完成してからは、交通の便が良くなった。さらに、2009年に開通した仁川大橋を通る仁川シティーツアーバスに乗って行くことも可能になった。

 乙旺里海水浴場で焼き貝専門店を経営するキム・ヒョクミンさんは、「シティーツアーができてからは、夏の休暇シーズン以外でも多くの観光客が訪れるようになった。週末は以前に比べ、観光客が5倍近く増えたような気がする」と話した。

 竜遊海岸には乙旺里海水浴場だけでなく、竜遊八景の一つに挙げられる「王山の夕日」で有名な王山海水浴場、仙女の姿をした仙女岩など、さまざまな観光スポットがあり、シティーツアーバスで回ることができる。


 シティーツアーを終えたキム・ヒョジンさんは、「2年前にここへ来たときは、レンタカーや高速道路の費用、ガソリン代など、諸費用で10万ウォン(約8000円)ほどかかったが、きょうは6000ウォン(約440円)しかかからず得した気分」と言ってうれしそうに笑った。

 仁川国際空港コースは毎日午前10時から午後5時まで、1時間間隔で1日8本運行。行き先はトゥモローシティー(市内コース乗り換え)-コンパクト・スマートシティー-松島パーク・ホテル-松島ブリッジ・ホテル-シェラトン仁川ホテル-仁川大橋-仁川国際空港(3階13番ゲート)-ハイアット・リージェンシー・ホテル(ゴールデンゲートカジノ)-コジャム浦(舞衣島)-マシアン海岸-仙女岩-乙旺里海水浴場-王山海水浴場-北側防潮堤(閘門)-サムモク船着場入り口(信島、矢島、茅島、長峰島)-トゥモローシティー(市内コース乗り換え)。

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