ソン・スンホンが松嶋菜々子と『ゴースト』アジア版製作報告記者会見に出席


 3日午後、都内ホテルにて『ゴースト もう一度抱きしめたい』の製作報告記者会見が行われ、主演の松嶋菜々子とソン・スンホン、一瀬隆重プロデューサー、大谷太郎監督、松竹と共同配給のパラマウントピクチャーズの岡崎市朗代表が出席した。

 『ゴースト もう一度抱きしめたい』は、1990年に日本で劇場公開され、大ヒットとなったデミ・ムーアと故パトリック・スウェイジさんが主演した米映画『ゴースト ニューヨークの幻』を、舞台を日本に移し、新たな『ゴースト』として作られるもの。このアジア版は、オリジナル版とは逆の設定で、男性ではなく女性ヒロインがゴーストとなる。

 ソン・スンホンは「韓国で映画の撮影を終えて1週間後に日本に来て撮影をした。最初の心配をよそに、皆さんが家族のように迎えてくれて、無事撮影を終えることができた。これまでも寂しい気持ち、悲しい気持ちなどは演じてきたが、今回は心から揺り動かされた。大きな感動を届けられる作品になったと思っている」と撮影を終えた感想を語った。


 松嶋菜々子は、ソン・スンホンについて「ジュノの役にぴったりの、紳士的で礼儀正しくて品があって、女性に優しくて、(ジュノの)芸術家的な繊細な部分を体から表現してくれる方だと思って、すっと役に入っていくことができた」と称賛。

 それに対しソン・スンホンは「日本の映画ということで環境も違う中での撮影の不安もあったが出演を決意させたのは、松嶋菜々子さんの存在が大きかった。今回を逃したら共演する機会はないと思った。初めて会った時から好感を持つという役だったが、本当に美しい方で、演技をしなくても自然にそんな気持ちになれた。また、本当に周りに優しくて親切な人で、見習わなければと思った」とこちらも手放しでほめた。

 さらに、「この作品に出演することは、大きな財産になるのではと思った。最初は日本語に不安もあったが、撮っていくうちに、言葉は大きな問題ではないと感じた。人は心を通わせるときに言葉は問題ではないと。言葉が通じなくてもやっていける自信がついた」とし、今回の出演で、海外作品への自信がついたようだ。


 「シリアスなシーンが多くて、食事をとらずにキスシーンに臨んで、大事なシーンのときにおなかがなってしまった。雰囲気を壊してしまい申し訳なかった」と笑いながらエピソードも披露した。

 またこの日、オリジナル版でウーピー・ゴールドバーグが演じた霊媒師の役を樹木希林が演じることも発表された。樹木希林との共演についてソン・スンホンは、「愉快に撮影できた。樹木さんは現場にいろいろな準備をしてくる。作品に非常に情熱を持って臨んでいて、自分が反省したほど」と語った。

 日本語のせりふに関しては、「せりふはすべて大変だった。韓国語でもそうだが、『愛してる』という言葉ひとつでもどういう感情を込めるかが難しいもの。何でもっと早く日本語を勉強しなかったんだろうと思った。学生時代、ドイツ語を選択したことを後悔している」とジョークも交えて苦労を明かした。


 大谷監督が、「ふたりが見つめ合う姿を大事にしようと思った。愛情の表現もできると思った。見つける姿が届かない悲しさ、思いの強さを表現できると思った」という日韓トップスターによる悲しい愛の物語『ゴースト もう一度抱きしめたい』は7月30日にクランクアップした。

 ある夜、会社を経営している星野七海(松嶋菜々子)は、陶芸家を目指す韓国人青年のキム・ジュノ(ソン・スンホン)と出会う。ありのままの自分を受け入れてくれる彼と恋に落ち、幸せな生活がスタートしたのも束の間、ある事件に巻き込まれ、七海は命を落としてしまう。彼女の魂は、天国へは行かずに、ゴーストとなってジュノのそばにとどまるが…。

 出演はほかに鈴木砂羽、橋本さとし、宮川大輔、黒沢かずこ、温水洋一ら。2010年11月13日、全国ロードショー公開される。

東京=野崎友子通信員

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース