開花期、韓国初の西洋病院で花開く若き医師たちの情熱、そして愛を描いたドラマ『済衆院<チェジュンウォン>』。そのヒロイン、ソンナン役を生き生きと演じたハン・ヘジンにインタビューした。
―ソンナンのどこに魅力を感じましたか。
「ソンナンは、女性の役割が抑圧されていた時代に、医学というものにチャレンジするという女性です。勇気があり、夢を大きく持つという点、そして身分などにも広い心を持つ、そんなキャラクターに引かれました」
―これまでも、行動力のある女性を演じることが多かったのですが、今回のソンナンのキャラクター全般には共感できましたか。
「そうですね。肝が据わっていて、強くてさっそうとしている女性が多かったですね。何があってもくじけない、という(笑)。ソンナンは周りの視線を気にせず、思った道を進んでいく、正しいと思ったことは周りが何と言おうと押し通す人間。なので時には人を疲れさせたり、悪影響もあるかもしれませんが、自分はそういう面を含めて受け入れられました」
―相手役のファン・ジョン(パク・ヨンウ)という人間は、ソンナンのそばにはいなかった人間で、さまざまな刺激を受けましたね。
「ファン・ジョンに最初に心を開いたきっかけは、医学を志し、試験を受けたいと思った時でした。ドヤンは『女のくせに』と押さえつけるように言ったのに対して、ファン・ジョンは『あなたが試験を受けられたら、素敵な医者になるでしょう』と言ってくれて、女である自分に夢、希望を与えてくれました。ファン・ジョンも夢に向かうのですが、それは自身の成功のためでなく、自分を犠牲にしても人を救いたい、という思いでした。そんなところに引かれていくんです」
―その恋愛模様はどうでしたか。ファン・ジョンのプロポーズ前後のシーンがとても印象的で心に残ったのですが。
「フフフ…(笑)すごく、もどかしかったんです。どうやったらプロポーズしてもらえるかと…。そして、ソンナンのとった行動は、本当にカッコイイ、と思いました(笑)女性ながら、すごいなと。韓国での放送後反響が大きく、『そのシーンが印象的で、うらやましい』と、好きなシーンとしてよく上げられています」
東京=野崎友子通信員