リュ・シウォン、目を潤ませ「ヨンハさんは弟のような存在だった」


 “永遠のプリンス”ことリュ・シウォンが1日、東京・国立代々木競技場第一体育館で全国ツアーRyu Siwon LIVE TOUR 2010「FUN FAN」の最終公演を行った。

 最新アルバム「麗~ULALA~」がヒット中のリュ・シウォンは、5月10日のよこすか芸術劇場を皮切りに全国8都市18公演の大規模コンサートツアーを行ってきた。今回のツアーでは、激しいダンスや即興ひとり芝居を披露するなどして、ファンを楽しませてきたが、6月30日とこの日、ツアーの最後を締めくくる公演を、それまでとはプログラムを変更して開催した。

 しかし、この日の公演はいつもとは違っていた。それは前日の30日から始まっていた。仲の良かったパク・ヨンハさんの訃報に、言葉を失ったというリュ・シウォン。公演を前に知った悲しい知らせに動揺と悲しさを隠せなかったという。コンサート冒頭よりその件に触れ、前半は顔をくしゃくしゃにして涙し、歌えなくなるシーンも多かった。

 そして最終日のこの日。幾分、気持ちを立て直したのか、いつものように柔らかい笑顔でスタートし、前半をこなした。しかし中盤のMCでは、ヨンハさんの訃報に触れ、悲しい心情を吐露。「弟のように仲のよかった友人が天国に行ってしまった」と口を開き、「同じころに日本に進出した友達。親しいというよりもっと近い弟のような存在だった」と話しては言葉をつまらせた。


 もともと、ファンに対して正直なリュ・シウォン。「最終日、皆さんと思いっきり楽しく過ごそうと思ったが、申し訳ないが、自分が表面だけ笑顔を作って済ますわけにはいかない」とファンに理解を求め、自身の心を率直に語り始めた。

 「お互いに忙しく、会えない日が続き、自分が何もしてあげられなかったことがくやしい。胸が痛い」とそのくやしさを打ち明け、「わたしにはできることが何もないが、彼が天国でおだやかに過ごしてほしいと思うだけ。弟を思いながら、彼に届くように歌いたい」と語り、韓国語楽曲のメドレーを歌い始めた。

 ヨンハさんと同じように自殺した友人のタレント、ユニさんに捧げる歌として自分が作詞した「ウェ…ウェ…(なぜ…なぜ…)」を歌い始めると、目がうるむ。そして同じく自身が作詞の最新アルバム収録曲「クレヤマンハニ…(戻れるのなら…)」になると、涙をこらえきれず声をつまらせ、歌えなくなる一幕も。


 曲が終わると、「昨日あまりにも泣いて、今日は涙を皆さんに見せてはいけないと思ったが、話をしていたら感情がこみ上げてしまい、しっかり歌えなかった、申し訳ありません」とファンに謝罪。そして「ヨンハさんは本当にいい人。天国できっと幸せになってくれると思う」と親しい友人への無念の思いを、自身に納得させるかのように言葉を重ねた。

 しかし、その後はファンの声援を力に、気丈に歌い、踊り、笑顔も時折見せて、4時間以上に及ぶライブのフィナーレを飾った。

 一方、リュ・シウォンは2日朝、パク・ヨンハさんを見送るために緊急帰国した。

東京=野崎友子通信員

【ニュース特集】パク・ヨンハさん自殺

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