韓国特有の魅惑的な美を放つ白磁の月壺


 芸術品を評価する物差しはさまざまだ。歴史的、文化的、精神的、生活、人間的などの面から検討する。長い歳月を耐えてきた堅固な遺物や遺跡と同じく、白磁の月壺も見る者の心を魅了させる。見栄えがよく、形が滑らかで、そこに込められた優雅さは言葉では表せないほど美しい。韓国人を表す言葉に「白衣民族」という言葉があるように、韓国人は純粋で美しい白を好んだ。したがって白磁は、韓国人の思想を最もよくあらわしている物といえるだろう。その中でも月壺は素朴な白磁の美しさと優雅さがよくあらわれた造形物だ。食物や穀物の保存するための壺という機能を超えて、視覚的な芸術品として、その価値が認められ、古今東西、多くも人々から貴重に扱われてきた物。また17世紀末から18世紀中葉に作られた月壺が最高であるという理由は、同時期に製作された月壺は数が多く、すっきりとした威風堂々たる曲線美がきわめて優れているからだ。ちなみに月壺の製作方法は、上部と下部を別々に作ったあと、これらを接合させる。そのため継ぎ目があるのが特徴だ。白磁は真っ白で華やかな模様が入っていない。しかしじっくり観察すれば、その光と角度により奥深に雰囲気を醸し出しているのが分かる。

利川陶磁器祭り
 京畿道利川市では4月24日から5月16日まで「第24回利川陶磁器祭り」が開催され、韓国人をはじめ多く外国人から注目を集めた。同祭りは、韓国最大の陶磁器祭りとして、また大規模な伝統文化体験祭りとして利川市をPRするのに大きな貢献を果たしている。また利川市は、つやがあるおいしいお米と雪峯山で沸き出ている温泉でも有名だ。(www.ceramic.or.kr/jap/festival/gaeyo.jsp

文_ キム・スン 写真_ チン・グ

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