映画『チョルラの詩』のロードショー公開を控え、5日、主演のキム・ミンジュン、ソ・ドヨン、キム・プルンが訪日し、会見を行った。
キム・ミンジュンとソ・ドヨンは、その前にドラマ『チング~愛と友情の絆〜』で共演しており、親しくなっていた間柄。キム・ミンジュンは、「その時に8カ月間一緒に過ごしたので気心が知れていた。今回の相性の良さがメリットかと思った。気楽にできた。今度いつ一緒にできるかなと思っていたが、すぐできてうれしかった」と語った。
ソ・ドヨンは、「モデルの時から一緒にやらせてもらっていたので、親近感があった。普通ドラマや映画は相手と呼吸を合わせながら作っていくが、最初から合っていたので、今回心配なくできた」とした。
映画で見てほしい点については、「詩によって、人の感性を、愛を、労働者の怒りを、謝罪の意を表している。そういうところを見てもらえれば」(キム・ミンジュン)、「80年代をうかがうことができる作品。当時は、ソウル、釜山、テグなど大都市発展の時代で、そんな時代に逆行しているような全羅道を描いているところを見てもらいたい」(ソ・ドヨン)とPRした。
映画の中で、キム・ミンジュンとソ・ドヨンはキム・プルン扮するソンエを取り合うことになるが、もし二人が同じ人を好きになったらどうするか、との質問をすると、両者は笑って顔を見合せた。
そしてソ・ドヨンは「自分はヒョンスと違って、はっきり言うほうだが、ミンジュンさんが好きだとわかったら好きにならないし、好きになったら、自分は引く」というと、キム・ミンジュンは「ドヨンさんが譲ってくれると思う(笑)。もし自分のほうがいろいろな条件などで劣っていると思ったら引くと思うが、詩で引きつけられるというのなら、努力する」と言い、笑いを誘った。
一方、同日、東京・九段会館にて3人は川口浩史監督とともにプレミア試写イベントに参加。同日3回行われた舞台あいさつに臨んだ。
キム・ミンジュンは出演の経緯を「幸運だった。ドラマ『チング』が終わった後、海外の映画をやりたいと考えていたところ、思っていたような作品に出演できてうれしかった」と語った。
そして「最初は初めての海外監督との仕事ということで意思疎通を心配したが、通訳がだんだんいらなくなった。監督の目を見れば、OKなのかそうでないのかわかるようになった」などと、監督への信頼感を口にした。
また、映画が詩をテーマにしていることから詩に関連して「将来そういう人ができたら、詩によって愛を表現したい。詩は読む専門。書いて失望するよりは(笑)」とした。
ソ・ドヨンは「マジで、という日本語のせりふは即興」と明かすなど、撮影のエピソードを語った。
観客からの質問にも直接答えるなどして、映画のPRとともにファンとの触れ合いの時を過ごした。また、同映画の主題歌「この愛であるように」を歌うLayも登場し、主題歌を披露した。
全羅道(チョルラド)を舞台に“詩”“恋愛”“時代”に心を揺さぶられながらも、懸命に生きようとする青年たちの恋物語『チョルラの詩』(配給:アールグレイフィルム)は、6月12日よりシネマート六本木ほか全国順次ロードショー。
東京=野崎友子通信員