韓国でひな壇トーク番組増殖中(下)

■ひな壇トーク番組は韓国的集団文化の産物

 集団トーク番組の洪水は、韓国特有の集団文化が反映されている。1対1の対話をぎこちなく感じる韓国人は、「集団に埋もれている」と意識した瞬間、より大胆かつ気楽に自身の話をすることができる。

 KBSテレビのユン・ヒョンジュン・プロデューサーは、「個別の対話に慣れていない韓国人は、1対1形式のトーク番組での沈黙を負担に感じる。また、1対1形式のトーク番組は、出演者とのトラブルを避けなければならないことから、刺激的ではない質問がメインになる。そのため、視聴者が“つまらない”と感じ、見なくなる」と説明した。

 トーク番組をリードする司会者が足りないことも、一つの要因だ。ソウル女子大のチュ・チャンユン教授は、「集団トーク番組の流行は、結局、力のある司会者がいないことに起因する。集団トーク番組は、出演タレントの個性にその都度頼ることができるため、リスクが少ない」と話した。

 集団トーク番組を韓国的トーク番組のジャンルとして認めながらも、変化が必要との指摘も出ている。淑明女子大のパク・チョンイル教授は、「昨年の「『パク・ジュンフン・ショー! 大韓民国日曜日の夜』の失敗で、すべてのバラエティー番組が“集団”を盲信する傾向が高まったようだ」と指摘した。

パク・セミ記者
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