インタビュー:オ・ジホ「時代劇で、変化のあるキャラを演じたかった」(上)


 『チュノ~推奴~』で、朝鮮最高の武将でありながら、陰謀によって奴婢となり、追われる身となるソン・テハを演じたオ・ジホ。イメージの強かったロマコメの愛らしい男から肉体派の男らしい男へと大変身を遂げた。ドラマは大成功を収めたが、ドラマを終えてオ・ジホは今、何を思っているのだろう。

―「ソン・テハ」という男の魅力は何でしょうか。

「いつも命令を受け、その命令に従う男。国に対する忠誠心が強く、守るべきものを守れない悲しい男性です。戦争から戻ってくると、妻も子どもも殺され、自分の家族も守れない男がどうやって国を守るのか、と自分で何かが違う、と気付くんですよ。彼の魅力は、最後まで大切なものを守りきるという強い意志を持っている部分だと思います。また、カリスマ性のあるまなざしも魅力の一つではないでしょうか」

―初の時代劇でしたが、なぜ時代劇に挑戦しようと思ったのでしょうか。

「俳優は常にキャラクターの変化を求めます。一度演じたキャラクターとは違うキャラクターを演じたいと思います。ロマンチックコメディーを6、7年ほど演じてきて、何か変化のある、違ったキャラクターを演じたいと思っていた時に、ちょうどソン・テハ役の話がきたんです。これだ!と思い、引き受けることにしました」



―ロマコメではできないキャラだったということですか。

「ロマコメの男性というのは、女性から見て可愛らしく母性本能をくすぐるタイプですが、テハというキャラクターは男らしさがあり、強く引っ張って女性を守る男性なので、愛に対しても全く違うキャラクターだと思いましたね」

―最初からテハ役のオファーだったのですか。

「監督とは、『シングルパパは熱愛中』の時にご一緒して、今回2度目です。『僕の妻はスーパーウーマン』が終わってすぐ、監督から電話でテハ役のオファーをいただきました。正直、ドラマが終わったばかりだったので疲れていましたが、シナリオを読んで、『もちろん、僕にやらせてください』とすぐ言いました。監督は僕に、ロマコメとは違う、別の魅力も感じてくれて、ソン・テハ役が僕に合っていると思ってくれたようです。それで引き受けてほしいと言われ、僕もやりたいと思いました」

―チャン・ヒョクさんと呼吸を合わせるのに苦労した点はありましたか。

「チャン・ヒョクさんとは同い年で、話がよく合います。撮影が終わったらよく一緒に一杯飲みながら、話をしていました。今回のドラマを通して、あらためて彼の魅力を感じました。僕たちは、役ではライバルですが、それ以外では友達でもあり、またこの作品を任された俳優として、いい経験ができました」



―飲みながら、どんな話をしましたか。

「8カ月の間、作品の話しかしていなかったかなあ(笑)。作品に対する思いがお互い強いので。ああ、個人的な話では、彼は結婚しているので、結婚に関する話をしましたね」

―チャン・ヒョクさんはどんな方ですか。

「チャン・ヒョクさんは慎重派で家族思いのある人です。あと、截拳道(ジークンドー)に熱いです(笑)。演技に対する欲望がとても強い人で、他の作品でもそうですが、今回のドラマで自分が更に成長できた作品になったのではないかと思います。彼が結婚したせいか、なんだか先輩に思える時もありますね」



東京=野崎友子通信員

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