変化を遂げるドラマ宣伝市場


試写会に豪華イベント

激しい視聴率競争、制作費の5%前後を宣伝に


 現在放映中の『シンデレラのお姉さん』(KBS第2)と『オー・マイ・レディー』(SBS)は、早くから独特の予告編が注目を集めた。映画界出身のスタッフを雇用し、新しい予告編を制作したり、アニメーション形式の予告編を作ったためだ。

 それだけではない。最近のドラマのホームページには、景品付きのイベントがたびたび登場し、インターネットユーザーたちを引き付けている。人気ドラマの場合、スポンサーによる景品イベントが3、4件ずつ行われ、アクション時代劇『チュノ~推奴~』(KBS第2)の場合、実に20件以上のイベントが繰り広げられた。

 テレビドラマの規模が大きくなる中、ドラマの宣伝方法も急激に変化している。以前は、報道資料を配布する程度にとどまっていたが、豪華な試写会や、さまざまな映像による予告、イベントなど、映画の宣伝に近づきつつある。

成長するテレビドラマのマーケティング市場

 5、6年前までは、「ドラマの宣伝マーケティング」という用語すらなじみの薄いものだった。宣伝といっても、放送局の会議室を借りて制作発表会を行ったり、交換広告(広告費なしに作る広告)を行うくらいだった。映画界が数年前から、制作費の30%以上をマーケティングにつぎ込んできたのと比べると、大きな違いだ。

 しかし現在はドラマも、全制作費の5%前後をマーケティングに費やすようになった。通常、地上波ではドラマが年間60作品ほど制作され、平均約25億ウォン(約2億1000万円)の制作費が投与される(韓国コンテンツ振興院・2009年)ことを考えると、宣伝マーケティング市場は年間70億ウォン(約5億8800万円)まで成長したことになる。ここに、スポンサー企業のマーケティングまで含めると、その規模は10倍以上になる。グループ・エイトのペ・ジョンビョン企画チーム長は、「過去には1作品当たり1000万ウォン(約84万円)でも多いと言われたが、いまや1作品に関連する制作会社、マーケティング代行社、企業、自治体まで合わせると、数十億ウォン(数億円)を費やしている」と話す。

 宣伝を行う方法も、少しずつ映画に近づいている。ドラマの制作発表会は、ソウル市内の特級ホテルやシネマコンプレックスなどを利用し、映画の広報専門スタッフが兼任している。

増える外注と激しい視聴率競争

 ドラマのマーケティング市場が成長した最も大きな理由は、外注制作の割合とドラマ制作数が増えたことで、視聴率競争が激化したためだ。実際、韓国コンテンツ振興院によると、2005年に56%だったドラマの外注制作は、昨年には76%と大きく増えた。毎年制作されるドラマの作品数も、昨年59作品と、同期比で60%の増加となった。

パク・セミ記者
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