インタビュー:オム・テウン「『善徳女王』は自分に親近感をもってくれた作品」(上)


 韓国で40%を超える驚異の高視聴率をたたき出したドラマ『善徳女王』。そこで、ヒロインであり、絶対的な権力に立ち向かうトンマン公主(後の善徳女王)を愛する、冷静沈着な名将キム・ユシンを演じたのはオム・テウンだ。

 『復活』『魔王』などで人気のオム・テウンは、このドラマで時代劇に初挑戦し、あらたな魅力を発揮した。そして、MBC男性演技大賞最優秀賞を受賞するなど、その演技力と存在感を増している。オム・テウンにドラマについて、あらためて話を聞いた。

―オム・テウンさんにとって、この『善徳女王』はどのような作品になりましたか。

 「今回初めての時代劇だったので、大変な部分もありましたが、時代劇についていろいろと勉強できた作品です。『善徳女王』は多くの人々に愛され、俳優オム・テウンという人間に対しても、たくさんの人々が親近感をもってくれた作品になったと思います」

―韓国で有名な英雄であるキム・ユシンという役を引き受けることに悩んだそうですが、その理由は。

 「キム・ユシンという役をやるかやらないかを悩んだのではなくて、キム・ユシンの役を引き受けることになった後、初めての時代劇なのでどのようにうまくやっていけば良いのかを心配し、悩んだんです」


―キム・ユシンを演じるにあたり心掛けたことは。

 「キム・ユシンは、とても素晴らしくすてきな将軍です。ドラマなので、史実そのままという内容ではなかったかもしれませんが、キム・ユシンという将軍の偉業に泥をぬらないように演技をしようと心掛けました。実際に演じてみて、本当に実直でスケールの大きな男性だなと感じました」

―キム・ユシンは不義を許さない、というその考え方をどのように思いますか。ご自分に似ているところはありますか。
 
 「自分は不義を許さないというタイプではなくて、不義に耐える方なんですが、それを行動で示すのではなく、常に自分は良い人間でありたいということを心掛けています。キム・ユシンのようにすてきな実直さというものは持てていませんが、いつもそのように生きたいと思っています」

―撮影中大変だったこと、難しかったことは。

 「体力的にみんな大変だったと思います。イ・ヨウォンさんも男性陣の中で一生懸命頑張っていたので、男たちは大変だと口に出せない状況でした。寒かった時も耐えるのがとても大変だったんですが、一番大変なシーンとして思い出すのは比才(ピジェ)のシーンです。1年で一番暑い時に撮影していたんですが、2日間戦いのシーンでよろいを着たまま暑さに耐え、体力的にも精神的にも大変でした」

―好きなシーン、好きなせりふを教えてください。

 「自分にとって大変で、それで好きなシーンが比才のシーンです。多くの人たちが記憶に残っていると言ってくれている『この方が僕の選んだ、僕の王です』というせりふが好きです」

東京=野崎友子通信員

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