KBSで大人気を博し、佳境に入っている『チュノ~推奴~』(以下『チュノ』)。そこで、主演のチャン・ヒョク(イ・デキル)とオ・ジホ(ソン・テハ)との間に立つヒロイン、キム・へウォン(オンニョン)役を演じているイ・ダヘ。かわいらしさ、女性らしさとその中に芯の強さも持つヘウォン役を好演している彼女に撮影現場でインタビューした。
―『チュノ』に出演を決めた理由は。
「チャン・ヒョクさんと『プランダン 不汗党』でご一緒して仲良くなりました。そして、直接、『チュノ』の脚本を持ってきてくださったのがきっかけです」
―チャン・ヒョクさんは、『プランダン 不汗党』の時と比べて何か違いましたか。
「キャラクターが違うということ以外は変わりません。演技に対しての考え、熱情がものすごい俳優さんです。『チュノ』ではデキルとへウォンは離れていることが多いのですが、チャン・ヒョクさんのおかげで現場に慣れるのも容易でした」
―オ・ジホさんとのシーンが多いですよね。オ・ジホさんはどういう印象ですか。
「オ・ジホさんとは、いたずらし合えるほど仲よくなりました。兄という感じです。8歳ほど年が離れていて、妹のように思ってくださってるみたいです」
―時代劇は初めてですが、それに関しての苦労などはありますか。
「韓国舞踊を習っていたので、韓服には慣れていましたが、声のトーン、せりふの単語、いつも地方ロケ…現代ものとは全然違いましたが、おかげでいい緊張感で撮影できています」
―たくさんのモムチャン男性に囲まれて紅一点、という環境での撮影はどうでしたか。
「素晴らしい体を生で見せてくださってありがとうございます、幸せです(笑)。最初は、周りでみんなが脱いでしきりにダンベルなどでトレーニングをやっていて、恥ずかしかったですけど」
―そんな男性たちが、「ヒョン」でなく、「オンニ」(現在は、女性が女性に使う「お姉さん」の意)と呼ぶことに違和感はありませんでしたか。
「最初はありましたね。でも慣れると、なんだかギャップがかわいい、と思うようになりました(笑)」
―奴婢の時、若様だったチャン・ヒョクさんに自分からキスするシーンが印象的でした。当時の身分や女性の立場としてはかなり積極的な行為でしたが、ヘウォン(オンニョン)はどういう女性ですか。
「へウォンは、自分を変えたかったけど、身分制度や女性という立場から積極的にはできませんでした。へウォンがテハに対する気持ちは、差し出された手をつかむという受動的なもの。でも、デキルに対する気持ちには積極的なものがありました。実は、初めはキスをする設定はなかったのですが、デキルへの思いからやろうと、あのシーンになりました」
―奴婢のイ・ダヘさんがきれいすぎる、といったことなど視聴者の話題が盛んでしたが、どう思われましたか。
「おかげさまで視聴率もよく、毎回話題になって、その中にはよくないこともありました。でも、関心を持たれないよりいいことです(笑)。メークについては、監督の意図がありました。回想でのオンニョンは、デキルのイメージの中にきれいな女性として残っており、それを表現したかったので、あのように描かれたんです」
朝鮮時代中期、初恋の女性オンニョン(イ・ダヘ)を探すため奴婢を追う推奴(チュノ)になった男、イ・デキル(チャン・ヒョク)と彼に追われる奴婢たち。奴婢に転落した朝鮮最高の武将ソン・テハ(オ・ジホ)の逃走は、王孫を救うためだった。オンニョンは偶然テハと出会い、デキルへの思いとの間で揺れる。そして、彼らは跡継ぎをめぐる王朝の陰謀の渦へと巻き込まれていく…。
『チュノ~推奴~』はアジアドラマチックTV★So-net、アジアドラマチックTV★HDで4月20日より毎週火・金曜の午後2時、深夜1時に日本初放送される。
ソウル=野崎友子通信員