ユ・スンジュン「国民の皆さんに許しを請いたい」


 いわゆる「兵役問題」により、韓国で芸能活動中断を余儀なくされ、中国に拠点を移した歌手ユ・スンジュン。8年ぶりのインタビューで、これまでの心境を語った。米国の永住権を持ち、韓国で人気歌手になったユ・スンジュンは当初、「兵役の義務を果たす」と言っていたものの、2002年に突然韓国籍を放棄、韓国では「兵役回避」と批判された。

 3月に公開される映画『Junior Soldiers』で久しぶりに韓国で姿を見せるユ・スンジュンは、映画週刊誌「ムービー・ウイーク」とのインタビューで、映画デビューの感想や世界的なスター、ジャッキー・チェンとの共演などについてコメントした。

 まず、映画撮影時の心境について、「僕のこれまでの経験や、抱いてきた期待をすべてあきらめ、完全に新しい人間にならなければならなかった。全くの新人として始めなければならないと心に誓った」と告白した。

 これまで韓国の芸能界を見守ってきた心境も口にした。「(韓国の)番組を見るだけで胸がすごく熱くなり、今でも韓国のことを思うと涙が出てくる」。そして、「韓国批判発言」で脱退した人気グループ2PMのパク・ジェボムについても、「胸が痛んだ。彼の人生に、あの事件がどのような形で跡を残すのかと心配している。一人の若者の過ちを許してやることはできないものかと思った」と切なさをにじませた。

 また、自身に対する韓国の世論についても率直な思いを語った。「今では『こういう風に僕のことを見てほしい』という期待もない。僕は一人の新人俳優に過ぎないから」。

 だが、兵役問題に端を発する波紋や入国禁止措置など、当時の韓国の世論については、無念さも強い。

 「当時は、僕の真意が伝わるようなメディアもなかったし、社会的にも許されるようなムードではなかった。あれほど大きな社会的影響があるとは思わなかった。なぜ僕の気持ちが変わったのか、十分説明すればいいと思っていたが、入国禁止になってしまった」。

 そして、「韓国でまた活動したい。韓国は僕という人間の始まりであり、終わりでもある。自分がつまずいた場所で再び立ち上がらなければ意味がない。だが、韓国に行き、また仕事ができるだろうとは思っていない。ただ、韓国国民の皆さんに許しを請いたい」と、謝罪する考えを明らかにした。

チャン・ソユン記者
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