■『善徳女王』か、『アイリス』か―ベストドラマ
視聴率40%前後をマークした時代劇『善徳女王』が20点で1位に、韓国ドラマ界にスパイアクションという新ジャンルを定着させた『アイリス』が12点で2位になった。『善徳女王』について、回答者は「歴史歪曲(わいきょく)論争はあったものの、脚本家キム・ヨンヒョンの底力が発揮された」「時代劇の古くささを迅速な展開で吹き飛ばしてしまう通快なドラマだった」と賛辞を送った。『アイリス』は「韓国ドラマも米国ドラマのように作れる、世界でも通じる、ということを再確認させてくれた貴重な作品」「同じ大作でも失敗した『ロビイスト』とは対照的」と好評を博した。「明るく素直なドラマでもヒットする」と証明した『華麗なる遺産』は9点で3位。「勧善懲悪の構図をそのまま踏襲したが、視聴者の気持ちを温めてくれた」「平凡な人々のストーリーが素晴らしかった」といった声が上がった。
■「残念賞」は?
「視聴率は期待に及ばなかったが、完成度が高かった作品」には、5点を得て『ザ・スリングショット~男の物語~』が1位に選ばれた。「きちんとしたストーリー構成が印象的だったが、知名度が低い俳優や、裏番組が『善徳女王』という運の悪さから、視聴率にはつながらなかった」という理由だ。また、『タムナ~Love the Island』(4点)、『美賊イルジメ伝』(3点)なども、専門家が「惜しかった」と評価している。
■「大作ドラマ」と「過激ドラマ」の中間は全滅
2009年のドラマ界の特徴を問うと、回答者は主に「大作ドラマ」と「過激ドラマ」に関し言及した。ある回答者は「『アイリス』や『善徳女王』のヒットで、韓流ブームに再び火が付くのでは。一連の過激ドラマが昨年と同じ成果を上げられなかったということは、『新たなチャレンジをし、真剣に悩め』という制作者に対する警告」と語った。また、別の回答者は「今年は全般的にドラマの両極化現象が甚だしかった。多額の資金を投入し、それがダメだったら次は過激さで勝負。その双方に挟まれたラブストーリー・スポーツ・ロマンチックコメディーなどはほぼ全滅だった」と総括した。
■アンケート回答者(ハングル文字順)脚本家キム・イニョン氏、キム・ジョンチャン・プロデューサー、脚本家ノ・ヒギョン氏、パク・ジョンラン韓国放送作家協会元理事長、ウン・グニルSBS取締役、脚本家ユ・ジョンス氏、脚本家イ・ギウォン氏、イ・ジャンス・プロデューサー、脚本家チェ・ワンギュ氏、脚本家ホン・ジナ氏