17日、東京ドームにて、イ・ビョンホン、チャン・ドンゴン、ソン・スンホン、ウォンビンの韓流4大スターが日本で初めて一堂に会し、「奇跡が揃った。韓流フォーカード FOUR OF A KIND」を開催。同日昼夜2回にわたり行われた公演には、のべ6万人余りの観客が詰めかけた。
韓流ブームを越えて韓国作品の素晴らしさを伝え続ける4人のトップスター。「韓流」というブームを作り、もはやブームではなくなった今も当時と変わらぬ人気を保っている彼らは、日本との架け橋の主軸を担っている。
しかし、韓国エンターテイメント界の中心に位置し、日本はもちろんアジアから世界へその勢力を伸ばしつつあり多忙を極めるトップスター4人が同時に集まるなどとは、夢にも考えられなかったこと。それがこの日、現実のものとなった。
この日の公演は、単なる4人のファンミーティングではなかった。オープニング、4人が登場し、並んでのトーク。それぞれが特有のオーラを発揮。たわいない話題でも、4人が交わす会話には、ゾクゾクさせられた。
その後、それぞれのソロコーナーで、それぞれの最新作の紹介や得意技の披露などをした。チャン・ドンゴンはドラム演奏、ウォンビンはサンドアート、ソン・スンホンは「あなただったら」を歌い、イ・ビョンホンはボトルキャップをスプーンで開けるワザを見せ、ファンを楽しませた。
最新作の話題では、「今年公開予定の映画『砂漠の戦士(The Warrior's Way) 』ではグリーンバックでの演技が大変だった。まだ作業中」(チャン・ドンゴン)、「『おじさん』(仮)という映画の撮影に入る。初めてアクションに挑戦する」(ウォンビン)、「来月から映画『無敵者』(仮)の撮影が始まる」(ソン・スンホン)などとそれぞれ語った。
この日、主演ドラマ『アイリス』が最終回を迎えるイ・ビョンホンは、「ほんの数時間前まで『アイリス』の撮影を行っていた。本当は朝4時の飛行機に乗る予定が、8時台の飛行機になってしまった」とギリギリ早朝まで撮影があったことを明かした。そのため、もう48時間ほど寝ていないとも。しかし、大勢のファンの歓声に、疲れた様子も見せず、終始にこやかに、さわやかな姿を見せていた。
この日の公演は、4人が集まるということ以外にも目玉があった。総合演出に秋元康氏を迎え、映画『八月のクリスマス』『四月の雪』のホ・ジノ監督がつづるイントロ映像に続き、4人によるリーディングシネマ(朗読劇)が行われたのだ。
物語は、4人がソウル駅にそれぞれの事情を抱え現れるところから始まる。イ・ビョンホンが失明を宣告された映画監督、チャン・ドンゴンが破産した企業家、ソン・スンホンが指名手配中の結婚詐欺師、ウォンビンが鉄砲玉を命じられたワル、という役どころ。4人はソウル駅から釜山行きの10時38分発の列車に乗ろうとするが、大雪のため、列車は2時間遅れるという。その2時間が4人の運命を…。
秋元康脚本の4つの泣けるストーリーをそれぞれが朗読したが、さすがにトップ俳優ら。映像はなくとも、そのシーンが目に浮かぶような朗読だった。特にエピソードの対象が唯一「女性」だったソン・スンホンの朗読は、まるでメロドラマを演じているかのように聞こえる場面もあり、会場が一瞬息を飲む瞬間もあった。
最後には、4人が「これからも4人の友情を。そしてファンの皆さんとの友情を」とシャンパンで乾杯、そしてエンディングにはこの日のために作られた「愛はここにある」を全員で歌い、ボルテージが最高潮のまま4時間にわたる公演を終えた。
東京=野崎友子通信員