―ガンソクを演じていて、一番胸が痛んだ、というシーンを教えてください。
「ダナをかばって車にひかれるシーンで『彼女を泣かせてはいけないのに』というせりふですね。感動的でシリアスなせりふでした」
―悪い男から苦悩するカッコイイ姿、甘えん坊の姿までいろいろな顔を持っていたガンソクの中で、どのガンソクが好きですか。
「ガンソクの魅力は多重人格なところなので、悪い男も、ソフトでかわいいところも。冷徹なガンソクも魅力的だったと自分は思うんですが、皆さんがそう思わないならそれでもいいですけど…(笑)。ファンの方々には、中盤部分の愛に苦しむガンソクが魅力的だと言ってくれる人が多いようです」
―特に印象に残っているエピソード、またクランクアップした時の気持ちは。
「撮影中のエピソード…投石でけがをしてびっくりしたこと? 路上でサランヘヨ~と言うシーンの撮影の時だったんです。クランクアップした時は、すっきりして晴れやかな気持ちでした。後には寂しい気もしましたが。紆余(うよ)曲折があったので、ほかの作品に比べ思い出に残る作品となりました」
―パク・シフさんはガンソクのように、相手によって考えを変えたり、甘えん坊になったりしますか。
「付き合い始めた最初は口数が少ないですが、付き合いが長くなるとああなるかも。人によって大きく性格が変わることはないと思いますが、自分もいろいろな性格が混ざり合っていて…やっぱり多重人格? 彼女いない歴が長いので、彼女ができたらすごく優しくしてあげると思います。楽しみですね(笑)」
―今日のスタイルはガンソクとも、これまで見たパク・シフさんとも違うようですが、どういうファッションが好みですか。
「普段は、最近こういうテイストを好んでいます。前に比べると好きなスタイルが変わってきたんです。こういうスキニーは、以前は避けていたんです。最近気に入ってはいてみたら周りから似合うと言われました」
―今後演じてみたいのはどんな役柄ですか。
「二重人格とか、多面性を持っている役ですね。映画も今後やりたいと思っていますが、その時は強いキャラクターを持った役をやりたいです。たくさんの姿がある中で、まだまだ自分の姿を少ししか見せていないと思っています。自分は無限の潜在能力を秘めていると思っています。今後どのような姿を見せていけるか、自分自身でも楽しみにしています」
パク・シフは11月7日、2度目のファンミーティングを東京・日比谷公会堂で開催。これまで苦手といわれていたが、ファンミのためにレッスンし「驚くほど上達した」という歌を披露。そしてやはりファンミのために始めたダンスもよりグレードアップしたものを堂々と演じて見せた。
これらも、パク・シフの数多くある「潜在能力」の中から表に出たもののひとつなのだとしたら、次にどんなものが出てくるのか、本人はもちろん、ファンは期待せずにはいられない。
『家門の栄光』は、由緒正しい家柄のハ家を中心に繰り広げられるラブ&ホームドラマ。その末娘ダナと、成金の息子ガンソクが出会うが、あまりにも対照的な家に育ち、考えも生き方も異なる二人は対立し合う。しかしある出来事から、二人は恋愛ゲームを始めることに…。
パク・シフほか、ユン・ジョンヒ(『神様、お願い』)、チョン・ノミン(『ホテリアー』『善徳女王』)、キム・ソンミン(『人魚姫』『ファンタスティック・カップル』)、シン・グ(『ごめん、愛してる』『ありがとうございます』)らが出演。2010年1月6日にDVD-BOX1がリリース、以降順次発売。それに先駆け、12月16日から1~2話のレンタルが始まる。
東京=野崎友子通信員