キム・ダウルさんを悩ませたものとは


 「雨風が吹きつけた日、一日17時間も走り回った」

 世界的なデザイナーたちから愛され故キム・ダウルさん。しかし、ステージが終わった後、彼女は一人で寂しさに震えていた。故キム・ダウルさんの苦労話や心の傷が報じられ、ファンをさらに悲しませている。

 キム・ダウルさんの追悼特集『思い切りのいい彼女、ニューヨークを飛ぶ』を企画したトレンドチャンネル「FashionN」が明らかにしたところによると、キム・ダウルさんはファッション業界で非常に強いストレスを受けながら一人で戦ってきたという。2008年から行われた「FashionN」とのインタビューを通じて、キム・ダウルさんは「ハードなショースケジュールにいつも悩まされる。雨が降る日、朝7時から夜12時までオーディションを受けるために走り回ったこともある。ステージが与える圧迫感もすごかった」と告白した。

 キム・ダウルさんは『オリーブショー』とのインタビューで、韓国語が下手なせいで誤解を生んだこと、周りの視線のため、さらに大変だったモデルデビュー時代の気苦労について告白した。「わたしは問題児だった。わたしを理解してくれる人はいなかった。学校では仲間はずれだった。今まで生きてきて、わたしが何か行動すると人々は“あの子はなぜああなの?”と言っていた」と寂しい学生時代を過ごしたことを打ち明けた。

 しかし彼女のこの告白が放送されるのは難しいとみられる。

 「FashionN」のある関係者は、「遺族側が彼女を静かに送りたいという意向を遠まわしに伝えてきた」とし、「編成関係者たちが緊急会議を行う予定だ。放送中止の方向で進めている」と明らかにした。『オリーブショー』もその後、放送を中止する方向で検討していることが分かった。

 故キム・ダウルさんは13歳からモデル活動を始め、2009年ニューヨークマガジンの「注目すべきモデルトップ10」に選ばれた。2009年アジア・モデル・フェスティバル・アワードの「ファッションモデル賞」も受賞したが、19日フランス・パリの自宅で亡くなっているところを発見された。

チョン・サンヒ記者
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