インタビュー:チュ・ジンモ「誰もが主人公にもなれるのが魅力のドラマ」(下)


 『MY DREAM』では、挫折を味わいながら、共に「夢」に向かうキム・ボム演じるイ・ジャンソクらとクールでシリアスな演技を繰り広げる。一方で、取り巻く家族のように温かい周囲の人々との間などで、カリスマをくずしたコミカルな演技も見せたチュ・ジンモ。

―ドラマの中では、カッコいいだけでなく、コミカルな姿も見せてくれましたね。

 「一番、このドラマで期待したのは自然な笑いを誘うシーンだったんです。外見とは違って結構、ぼくは面白い人間なんですよ(笑)」

―アドリブはあったんですか。

 「30%以上が自分のアドリブです。元々のシナリオに付け加える感じだったので、大きな流れを変えたりしたわけではないです。リハーサルの時に、せりふをちょっと変える、と伝えておきます。むしろ、台本通りに演じたらびっくりされたぐらいで(笑)」


―『MY DREAM』は、兄弟のような愛、家族愛が描かれていましたが。

 「キム・ボムの役と自分の役は本当の兄弟ではありません。しかし、目標や夢は一緒だったし、互いの痛みを理解し合いしました。ぼくらも演技していて、本当にその感情が伝わってきました。もちろん視聴者の方々もテレビを通じて感じられると思います」

―このドラマの見どころ、お勧めをズバリ言うとどこでしょうか。

 「主人公が一人ではないこと、誰もが主人公にもなれること、でしょうか。視聴者の状況に一番近いキャラクターがいるはずです。そのキャラクターに自分を移入できると思います。こういう方法で自分の悩みも解決したりできるのではと思います」


―作品を選ぶ時は、どういうところに重点を置きますか。

 「以前は、いいシナリオ、面白い内容、自分のキャラクターがメッセージを持っていればそれでいいと思っていました。今は感性を刺激するような、感情的な面を演じられるキャラクターにこだわっています。‘愛’というメッセージがないものはだめです」

―次はどういう役を演じたいですか。今の「夢」 は何でしょうか。

 「夢は簡単です。俳優になりたいという夢はもうかなったので、支持され続けるように頑張りたいのが夢です。次回作ですが、自分がやりたい役よりは、皆さんがやってほしい役、皆さんがこれだったらチュ・ジンモがぴったりだ、と思う役を選びたいです。慎重に検討中です」


―「夢」に結婚はないですか。

 「10年前から結婚したいと思っていますが、結婚は一人でするものじゃないので(笑)。これまで相手に出会えなかったので、待ち焦がれています。結婚という形式より、本当の愛を感じられる人にまず出会いたいですね」

 韓国で初めてスポーツエージェントをテーマにしたドラマ『MY DREAM』。格闘技K-1の世界を舞台に、それぞれに挫折や痛みを抱えたスポーツエージェントのナム・ジェイル(チュ・ジンモ)とスリの前科を持つ少年院帰りのイ・ジャンソク(キム・ボム)が、名トレーナとその娘ソヨン(ソン・ダムビ)らの力も得て、チャンピオンになるという「夢」に向かって繰り広げられる愛と成長のハートフルな物語だ。

 『MY DREAM』はCS放送のアジアドラマチックTV★So-netにて12月19日より日本初放送。毎週土曜・日曜午前8時30分、午後11時に放送される。

ソウル=野崎友子通信員

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