インタビュー:ソン・ダムビ「歌手と女優、別人と思われるほどになりたい」(下)


 ソン・ダムビの演技初挑戦は、悩みや苦労も多かった。その一方で、共演者らの温かいサポートにより、違和感なく現場に溶け込むことができただけでなく、「女優」への思いや自覚を強めることができたようだ。

―チュ・ジンモさんが演技のアドバイスをしてくれたそうですね。

 「撮影のない時に、『僕に自然に接するように、そのまま演技にしたらいい』とか、『目線はこんな風にすればいい』などアドバイスしてくれました。リアクションの演技なども指導してくれて、やっぱり先輩だなあと思いました」

―チュ・ジンモさん、キム・ボムさんとの現場の雰囲気はどうでしたか。

 「チュ・ジンモさん、キム・ボムさん、わたし3人とも人見知りなので、仲良くなるのに最初は大変でした。4話まではお互い敬語を使っていましたね。でも時間がたつと自然に仲良くなりました。チュ・ジンモさんは意外におもしろい方で、場を盛り上げてくださいました」

―では、二人に対して、最初と撮影後にそのイメージは変わったんでしょうか。

 「チュ・ジンモさんはかっこよくて無口な人というイメージでしたが、すごくいたずら大好きな人でした。キム・ボムさんとはCMで共演したことがあるんですけど、その時は人見知りで仲良くなれなかったんです。最初は優しい美男子のイメージが強かったですが、意外に男性的な姿が多かったんです。でも年下だからかわいい面が沢山見えましたね。二人とも想像していたのと逆でしたが、それがよかったです」



―キム・ボムさんには顔をぶたれるシーンもありましたが、どうでしたか。

 「リハーサルもしっかりやって撮影しましたが、やっぱりいい気分ではないですよね。キム・ボムさんは『申し訳ない』と言いながらも楽しんいでたみたいでしたけど(笑)。あとで、チュ・ジンモさんも殴られるシーンを撮ったんですが、『君の気持ちが理解できるよ』と言ってくれました(笑)」

―キスシーンもありましたが。

 「チューでしたね(笑)。実はそのシーンを撮った時は、まだ仲良くなる前だったので、気まずくてあせりました。チューする場面が終わって10秒ぐらいは場がシーンとなりました(笑)」

―父親役のイ・ギヨンさんからもアドバイスをたくさんいただいたそうですね。

 「わたしはしゃべる時、語尾を伸ばす癖があります。それを実際テレビで見たら自分でもおかしいと感じました。それで、そういう点の直し方などを教えてもらいました。家族とのシーンが多かったので、そういうシーンで自然に演技する方法もアドバイスしてくれました。そして率直に“これはよかった、これはだめだった”と指摘してくれました。おかげで割に早くいろいろ矯正ができたと思います」


 最後に、トップアイコンといわれ、何の不足もないように思えるソン・ダムビの「夢」を聞いた。

 「初めて演技には、悔いを感じるところが多々ありました。そして自分に足りないものも発見したし、いろいろなことを感じることができました。女優として、次回作で新たな姿を見せたいです。歌手という職業も大好きですが、演技も大好きです。今は歌手が中心ですが、究極的には、『歌手ソン・ダムビ』と『女優ソン・ダムビ』は別人だと思われるようになりたいです」。

 韓国で初めてスポーツエージェントをテーマにしたドラマ『MY DREAM』。格闘技K-1の世界を舞台に、それぞれに挫折や痛みを抱えたスポーツエージェントのナム・ジェイル(チュ・ジンモ)とスリの前科を持つ少年院帰りのイ・ジャンソク(キム・ボム)が、名トレーナとその娘ソヨン(ソン・ダムビ)らの力も得て、チャンピオンになるという「夢」に向かって繰り広げられる愛と成長の物語だ。

 『MY DREAM』はCS放送のアジアドラマチックTV★So-netにて12月19日より日本初放送。毎週土曜・日曜午前8時30分、午後11時に放送される。

ソウル=野崎友子通信員

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース