30日、午後4時より東京ドームにて、俳優ペ・ヨンジュンが取材・執筆した「2010年~2012年 韓国訪問の年記念『韓国の美をたどる旅』出版イベントpresented by 日刊スポーツ」が開催され、約4万5000人が来場し会場を埋め尽くした。
「韓国の美をたどる旅」は多くの人に奥深い韓国の美を知ってほしいというペ・ヨンジュンの思いから、本人が韓国国内の約40カ所を訪れ、実際に伝統工芸品を作るなどの体験取材を行ない作られたフォトエッセー。イベントでは、本の趣旨に合わせ、ぺ・ヨンジュンが執筆に際して指導を仰いだ先生方を迎えてのトークや韓国の伝統文化のショーなどが行われた。
トークで、「どう勉強していくか悩んでいた時に、先生の作品の記事が目にとまり、強い意志と前向きな姿勢に感化され、岩山美術館の門を叩いた」と語ったぺ・ヨンジュン。それに対し、漆芸家の師匠であり、岩山漆工芸美術館の館長でもあるチョン・ヨンボク氏は「韓国の文化を正しく知らせたいので、協力して下さい」との真摯(しんし)なメールに感激したという。「彼は漆にかぶれることを恐れず、ゴム手袋もしないで作品を作り上げた」と絶賛した。
ポジャギ(風呂敷)アートを広めた韓服デザイナー兼ポジャギアーティストの第一人者イ・ヒョジェ氏は、ポジャギを利用したかばんをその場で作り、ペ・ヨンジュンがモデルに。ペ・ヨンジュンは「イ・ヒョジェ氏にはキムチ作りも習い、翌日まで匂いが指についてまるで主婦になった気分だった」とのエピソードも披露した。さらに、華やかなポジャギアートショーも行なわれた。
トークのほか、韓国の伝統打楽器の演奏に加え、琴の音色とビートボックスによるラップなど、伝統と近代が融合された迫力あるステージも行われた。
そしてペ・ヨンジュンが、「旅先で書いた手紙」と題した「一人一人に手紙を書きたかった気持ちを表した」という日本語で手紙を書くパフォーマンスや、日本語での本の朗読を行うと、ファンは胸をより熱くし、一段と大きな歓声と拍手でその思いを伝えていた。
また、自身が広報大使を務める韓国政府の観光振興政策「2010~2012韓国訪問の年」の紹介も行われた。俳優としても活躍している韓国観光公社社長のイ・チャム氏が登場し、「韓流フェスティバル」や「釜山映画祭」「世界料理文化フェスティバル」など多くのイベントを用意していることをPRした。
さらに、伝統舞楽が流れる中、輿に乗って会場を周遊するサプライズも見せたペ・ヨンジュン。「本当は体調が良くなかったが、皆さんと目を合わせたら元気が出てきた」とファンの心をゆさぶる言葉をかけ、最後は日本語であいさつ。約3時間半にも及ぶイベントの幕を閉じた。
一方、同日開演前にペ・ヨンジュンは、会場を訪れた鳩山首相夫人の幸さんと面談した。幸さんは韓流ファンとして知られている。
2日間の東京ドームイベントで約9万人の観客を動員したペ・ヨンジュン。韓流の流れやはやりは年々変化を遂げているが、唯一変わらぬ「ヨン様人気」にその偉大さと健在ぶりを再確認させられた2日間だった。
そしてペ・ヨンジュンは、10月1日には同日開局するアジアのエンターテインメントコンテンツを放送するチャンネル「DATV」の開局記念レッドカーペット・セレモニー、パーティーに参加。この模様は「DATV」で午後5時から完全生中継される。
東京=野崎友子通信員