新婚旅行客など大幅増、済州ブーム再来か

海外の代わりに済州島へ

訪問客数最高記録を更新中、外国人観光客56%増



 済州道を訪れる観光客数が連日、最高記録を更新している。済州道と済州道観光協会によると、先月までに済州道を訪問した観光客の数は計445万6201人。このうち韓国人は407万989人で、外国人は38万5312人だった。これは今年の観光客誘致目標600万人の74.3%に及ぶ数で、飛行機や船による訪問客数の集計を開始した1976年以来、史上最高だ。

 月別の観光客数も、今年3月から6カ月連続で記録を更新中だ。先月の観光客誘致実績は74万2293人で、前年同期の61万9644人に比べ19.8%増加した。1日の観光客数も、夏の休暇シーズン中の7月31日に3万2506人を記録し、2004年8月1日の記録(3万1005人)を上回った。先月済州道を訪問した外国人観光客は7万5801人で、昨年8月より56.8%増加した。外国人観光客の数は07年10月に記録した6万5761人をさらに上回った。

 済州島観光協会のチョン・ユンジョン企画チーム長は、「8月中は特に多くの観光客が済州道を訪問し、飛行機や船などの交通機関、ホテルやコンドミニアム、ペンション、レンタカーなどの利用率が90%を超えるほど観光特需を得た」と説明した。

 このような「済州ブーム」は、新型インフルエンザの世界的な流行により、海外旅行を避ける傾向が強くなったためとされている。また、「ウォーキング」をテーマにした済州旅行の新しい魅力も、「済州ブーム」の流れに拍車をかけた。

 済州道の魅力を満喫できる山や野原、海辺、島内をめぐる約250キロの「済州島ウルレ」コースを利用する人も急増している。韓国初の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の自然遺産に指定された「拒文オルム」など、 漢拏山トレッキングコースも人気を集めている。「ウルレ」とは大通りから家まで続く細道を意味する済州道の方言だ。「済州島ウルレ」は、済州出身の言論人ソ・ミョンスクさんが2007年9月に西帰浦市城山邑始興里の第1コースを作った後、現在まで15コースが完成している。

 済州道文化観光交通局のコ・ギョンシル局長は、「世界的な景気低迷、新型インフルエンザ、ぼったくり商法の改善など、さまざまな要因により、済州が観光地として大好況を迎えている。国際線の直航便に対するインセンティブや海外マーケティングなどの努力が効果を発揮し、外国人観光客も増えている」と説明した。中でも特に目に付くのは、1990年代から低迷していたハネムーン観光が再び活性化しているということ。

 済州道は通常、9月をオフシーズンに分類しているが、今年は新婚旅行のカップルが押し寄せ、ホテルの予約が大幅に増えている。済州新羅ホテルの場合、9月のハネムーン予約率は前年同期に比べ350%増加し、10月はさらに230%増えると予想されている。ロッテホテルも、9月にハネムーン観光用として予約された客室が計450室。昨年の163室に比べ大幅に増加している。

 しかし、秋に多数訪れていた修学旅行グループの予約が相次いで取り消されたことにより、済州道の観光業界はより多くの個人旅行者が訪れることを期待している。

 自由旅行社のキム・ヨンジン代表は、「修学旅行グループ10万人が予約を取り消すことが予想されるが、空いた分を個人の観光客が埋めるものとみられ、今後も好況は続く見通し」と語った。

済州=オ・ジェヨン記者
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